研究課題/領域番号 |
05J11985
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小黒 秀行 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / ポリコーム遺伝子 / B細胞分化 / 幹細胞ニッチ / 自己複製 / Bmi1 / Ink4a-Arf / 細胞老化 |
研究概要 |
Bmi1の新しい標的遺伝子の探索を目的として、cDNAマイクロアレイを用いて網羅的遺伝子発現解析を行った。まず、Bmi1遺伝子を導入した造血幹細胞における遺伝子発現の変化を解析し、さらに、これまで造血幹細胞の増幅が証明されている∬oxβ4遺伝子導入造血幹細胞とも比較を行うことで、Bmi1とHoxB4共通または一方のみの標的遺伝子を選別した。その結果、Bmi1とHoxB4に共通して発現変化がみられる興味深い遺伝子が複数観察されたことから、これらが造血幹細胞の自己複製において重要な機能を持つ可能性について解析を進めている。次に、野生型、Ink4a-Arf欠損、Bmi1欠損、Bmi1;Ink4a-Arf欠損造血幹細胞を用いた発現解析を行い、Ink4a-Arf以外のBmi1の新しい標的を選別した。この結果、多くの分子の脱抑制が確認され、これらが造血幹細胞の機能に役割を持つか解析中である。興味深いことに、その中にB細胞分化制御遺伝子が多くみられたことから、Bmi1が造血幹細胞の分化制御にも重要な機能を有するものと予想した。Bim1欠損マウスについてはpro-B細胞からpre-B細胞への移行における分化障害が報告されているが、Bmi1;Ink4a-Arf欠損マウスにおけるB細胞分化を詳細に解析したところ、B細胞分化制御遺伝子の発現亢進にもかかわらず、Bmi1欠損マウス同様にpro-B細胞からpre-B細胞への移行が障害されていた。しかし、Bim1;Ink4a-Arf欠損骨髄細胞を野生型レシピエントマウスへ移植すると、分化障害は消失した。これらの結果から、Bmi1はB細胞初期分化においても内因性(B細胞)、外因性(B細胞の骨髄ニッチ)の制御機能を担っていることが予想され、詳細について現在解析を進めている。
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