研究課題
特別研究員奨励費
シリコンのナノ構造配列に関しては、断面形状が幅30nm高さ50nmであるシリコンナノ細線を300nm周期で、15mm×15mmの大面積に作り込んだ試料を作成し、極微なSi構造体の歪みを、非破壊、高精度、直接的に測定するX線回折手法を開発した。現在、微小な格子歪みによるナノSi構造体の電気伝導特性(バンドギャップや、キャリヤ移動度)の制御が注目を集めている。貼りあわせSilicon-On-Insulator基板を使用すると、上部SOI層と下部バルクSi基板の結晶方位が僅かに異なるため、SOI層を加工した微細なSi細線からのBragg反射をバルクSiからの巨大な反射から分離して観測することが可能となる。更に周期的なSi細線構造をEB描画によって作りこむことで、周期的な逆格子ロッドを発生させることが出来る。1次ロッドは、0次ロッドよりも更にバルクSiからの反射から遠い位置にあるので、更に高いS/N比でSi細線からの信号を測定できる。幅30nm、高さ50nmのSiナノ細線(原子150個程度の長さスケール)を、850℃、5時間させた試料は、引っ張り方向にSi格子が0.3%歪んでいることが分かった。カーボンナノチューブ構造配列に関しては、SiC基板に成長させた垂直配向CNT薄膜のパターニング法の開発にあたった。Siの微細加工法の応用し、(1)金属薄膜体積、(2)EBレジスト塗布、(3)EB描画、(4)ウェットプロセスによるレジストパターンの金属薄膜への転写、(5)メタルマスクによるCTN薄膜のパターニング、の検討を行った。
すべて 2005 その他
すべて 雑誌論文 (3件)
PHYSICAL REVIEW B 72
ECS Transactions 1
ページ: 39-48
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