研究課題/領域番号 |
06041043
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 三男 東北大学, 大学院理学研究科, 助教授 (80111483)
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研究分担者 |
LAJMIMA Josh ネパール森林土壌保全省, 森林植物調査局, 研究官
高橋 晃 姫路工業大学, 自然環境科学研究所, 助教授 (30244693)
御影 雅幸 金沢大学, 薬学部, 助教授 (50115193)
YODA Kiyotsugu Instructor, Faculty of Science and Engineering Ishinomaki Senshu University
NOSHIRO Shuichi Chief Researcher, Forestry and Forest Products Research Institute, Tsukuba
JOSHI Lajmina Researcher, Department of Plant Research, Ministry of Forest and Soil Conservati
LAJMINA Josh ネパール森林土壌保全省, 森林植物調査局, 研究官
依田 清胤 石巻専修大学, 理工学部, 助手 (30254832)
能城 修一 農水省森林総合研究所, 木材利用部, 主任研究官
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | ヒマラヤ / 木材構造 / 樹皮構造 / 垂直的変異 / ネパール |
研究概要 |
平成6年度はネパール国の中西部のマナスル山域とアンナプルナ山域を周回するコースで現地調査を行った。研究分担者の御影雅幸、能城修一、依田清胤および研究協力者の梶田忠は平成6年7月3日に、研究代表者の鈴木三男は同年7月10日にネパール国首都カトマンズに到着し、相手研究機関であるネパール森林土壌保全省森林植物調査局とそこの研究官であるラジミナ・ジョシ(研究分担者)と協力して調査準備、調査許可の取得を行い、7月13日にカトマンズからネパール中北部の町トリスリ・バザ-ルにバスで向かい、翌14日から徒歩で移動しながら調査を行い、ネパール中部のブリガンダキ川を源流まで遡上し、ガネッシュヒマ-ル山域とマナスル山域周辺で調査を行い、さらに西に向かいマルシャンデイ川を遡上し、アンナプルナ山域の北辺を回ってカリガンダキ川に出て、同川沿いに下り、ネパール第二の都市ポカラにでて、そこからバスで8月29日にカトマンズに帰着した(鈴木三男は8月23日に帰国)。この間、毎日幕営しながら、樹木植物相の調査、植物さく葉標本作成,樹木形態の観察、木材試料及び樹皮試料の採集を行った。カトマンズ帰着後は採集標本・試料の整理、研究打ち合わせ、本研究に係わるシンポジウムの開催などを行い、9月10に帰国した。 採集されたさく葉標本は約18000点、木材試料は780点、樹皮試料は490点にのぼる。ラジミナ・ジョシ採集分は除いた標本・試料は日本に持ち帰り、さく葉については平成7年2月に東北大学理学部で整理同定作業を行い、同定出来たものについては世界の植物分類学の研究に供するため国内外のしかるべき標本庫に寄贈した。また、木材、樹皮試料については光学顕微鏡、電子顕微鏡観察用の試料調整及び成分分析の作業を行っており、その一部については既に結果が出て論文として印刷あるいは投稿している。 平成7年度はネパール国の中南部、インド平原に接するチタワン国立公園において現地調査を行った。研究代表者の鈴木三男と分担者の御影雅幸、高橋晃、それに協力者の黒沢高秀は平成8年1月7日に日本を発ち、8日にネパールの首都カトマンズに到着し、相手研究機関あるネパール森林土壌保全省森林植物調査局とそこの研究官であるラジミナ・ジョシ(研究分担者)と現地調査実施について協議し、準備の後、1月12日に現地に赴いた。チタワン国立公園では国立公園の宿泊施設をベースに滞在し、毎日ジ-プ、ボ-ト、象などを使って公園内を移動し、調査及び試料の収集を行った。鈴木は1月16日に現地を離脱し、20日に帰国したが、本隊は25日まで現地調査を続け、2月3日に全員が帰国した。採集されたさく葉標本は2350点、木材および樹皮試料はそれぞれ201点、そのほか、花、果実等の液浸標本88点、種子標本36点などで、これらはすべて日本に持ち帰り、各分担者が同定、解析を行っている。 平成8年2月19日から24日の間、メンバー全員が東京大学総合研究資料館に集まり、平成6年度の現地調査の採集標本の未同定のものと平成7年度の採集標本の同定を行った。これらのうち、同定されたものは国内外の然るべき研究機関に配付し、また結果をネパール植物誌編纂のための基礎データとしてデータベースに入力した。また、未同定標本は然るべき研究者に同定依頼を行った。 これら標本の同定、整理作業と平行して収集してきた木材及び樹皮サンプルの処理、切片作成等を行っている。それらの観察、計測に基づき、材構造と標高などの環境要因との相関性などの解析及び樹皮構造と含有成分の相関性の解析などを行って、その一部は学会誌等に発表あるいは発表準備中である。
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