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加速器制御用基本ソフトウエアの標準の確立

研究課題

研究課題/領域番号 06041114
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分学術調査
研究機関高エネルギー物理学研究所

研究代表者

黒川 真一  高エネルギー物理学研究所加速器研究部, 教授 (90044776)

研究分担者 久保 忠志  高エネルギー物理学研究所, 加速器研究部, 助教授 (10016149)
飯島 徹  高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (80270396)
古屋 貴章  高エネルギー物理学研究所, 加速器研究部, 助教授 (70156975)
金谷 範一  高エネルギー物理学研究所, 放射光研究施設, 助手 (20150013)
三増 俊広  高エネルギー物理学研究所, 加速器研究部, 助手 (00229791)
山本 昇  高エネルギー物理学研究所, 加速器研究部, 助手 (30191430)
細山 謙二  高エネルギー物理学研究所, 加速器研究部, 助教授 (20124175)
加藤 直彦  高エネルギー物理学研究所, 加速器研究部, 教授 (10044752)
松田 武  高エネルギー物理学研究所物理研究部, 助教授 (10029564)
末次 祐介  高エネルギー物理学研究所加速器研究部, 助手 (20187610)
手島 昌巳  高エネルギー物理学研究所加速器研究部, 助手 (20113417)
船越 義裕  高エネルギー物理学研究所加速器研究部, 助手 (80181436)
研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1994年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワード加速器 / 計算機制御 / ソフトウエア / 標準化 / 加速器制御
研究概要

加速器の巨大化と複雑化にともない、加速器制御用のソフトウエアの作成に要するマンパワーは数百人年を越えることがあたりまえとなってきている。数十人のソフトウエア技術者が10年近く働き続けてやっと出来上がるる規模である。CERNで建設中のLHCに代表される次世代の加速器では、ソフトウエアに要するマンパワーが1000人年に達すると予想されている。
この10年の計算機技術とネットワーク技術の進展により、加速器制御システムを構成する標準的な手法が次第に確立してきた。これを加速器制御標準モデルという。標準モデルに基づく制御システムは、マン・マシンインターフェースを司る第1層と分散された加速器の機器の現地での制御を行う第2層、そしてプロセス入出力からなる第3層からなる。第1層においては、高機能のワークステーションが、第2層には、ボード型の制御マイクロコンプータが用いられ、これらが高速ネットワークによって接続されることになる。なお、標準モデルという名前は、ネットワーク、計算機のオペレーティングシステム、プログラミング言語、プロセス入出力などが国際標準または事実上の国際標準にのっとることを含意している。
それぞれの加速器はそれぞれ独自の制御ソフトウエアを持っているように一見えるのであるが、詳しく分析してみると、(1)共通の基本機能を持ち、そして(2)この共通部分は加速制御ソフトウェアの70-80%に達することがわかる。この事実が加速器制御の分野で共通理解となったことにより、(1)国際的な共同作業により、(1)加速器制御の基本機能を明確に定義し、(2)この定義に基づく基本ソフトウエアを作成し、(3)この基本ソフトウエアを実際の加速器に適応し、さらに(4)実地の経験に基づいて改良を続けていくことを目指す、加速器制御用の標準的な基本ソフトウエアを国際標準として確立することを目指す活動がヨーロッパおよび米国を中心として始まった。。標準モデルが確立したことによ、さらに一歩進んで、
本国際学術調査は、ヨーロッパを中心とする加速器制御スフトウェアの標準化活動の調査を行うことを目的とした。本活動の成果として、以下の点をあげることができる。
(1)加速器制御システムの基本ソフトウエアの国際標準は、残念ながら現時点では確立していない。
(2)しかし、国際標準に準ずるものとして、EPICSが存在している。
(3)EPICSは、1980年代の後半に米国ロス・アラモス研究所が中心となってす進めたGATとよばれる加速器の制御システムを発展させたものである。現在、超伝導電子線形加速器CEBAFとアルゴンヌ国立研究所の放射光加速器APSという2つの巨大加速器の制御に用いられいる他、数十の加速器の制御に採用されている。
(4)EPICSは一種のフリーウエアであり、EPICS連合体に参加すれば、どの研究所でも自由に使用することができる。連合体への参加機関は、EPICSに何らかの変更や追加を行ったときには、そのむねを連合体に知らせる義務がある。世界各地で行われるEPICS改良の努力は、連合体全員に役立つものとするためである。
(5)高エネルギー物理学研究所で現在建設中のBファクトリー加速器(KEKB)の制御システムの基本ソフトウエアシステムとしてEPICSを採用することに決定した。EPICSはKEKBの制御に必要なすべての機能を持ち、また最新の計算機を用いることにより、KEKBの制御に必要な性能を発揮することが調査の結果あきらかである。
(6)EPICSはこれまで米国およびヨーロッパの加速器にのみ採用されていた。高エネルギー物理学研究所がEPICSを採用することにより、EPICSは始めて全世界的なものとなり、国際標準にさらに一歩近づくことになる。
(7)高エネルギー物理学研究所の貢献としてEPICSにダイナミック登録削除機能を付け加えるものとする。EPICSに機器制御のドライバーソフトウエアを登録または削除する際には、EPICSシステム全体の再コンパイルが必要であるが、この改良により不要となる。

報告書

(2件)
  • 1995 研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] T. Katoh and S. Kurokawa: "Design of KEKB Control System" Contributed paper to CTDAC'94, Calcutta, India, Dec. 1994.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KEKB B-Factory Group: "KEKB B-Factory Design Report" KEK Report 95-7, June 1995.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T. Katoh, S. Kurokawa, et al.: "The KEKB Control System" Contributed paper to ICALEPCS'96, Chicago, Oct. 1995.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] S. Kurokawa: "The Present Status of the KEKB Project" To be contributed to EPAC96, Sitges, June 1996.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T.Katoh and S.Kurokawa: "Design of KEKB Control System" Contributed paper to CTDAC'94, Calcutta, India, Dec.1994.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KEKB B-Factory Group: "KEKB B-Factory Design Report" KEK Report 95-7, June 1995.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T.Katoh , S.Kurokawa, et al.: "The KEKB Control System" Contributed paper to ICALEPCS'96, Chicago, Oct.1995.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] S.Kurokawa: "The Present Status of the KEKB Project" To be contributed to EPAC96, Sitges, June 1996.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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