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南インドにおける多発癌の発生要因についての疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06042016
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分がん調査
研究機関愛知医科大学

研究代表者

佐々木 隆一郎  愛知医科大学, 医学部, 教授 (80131241)

研究分担者 GAJALAKSHMI C.K.  癌研究所, 医員
CHANDRASEKAR アルナ  癌研究所, 医員
KRISHNAMURTH S.  癌研究所, 副所長
SHANTA V.  癌研究所, 所長
馬場 研二  愛知医科大学, 医学部, 講師 (80211499)
渡辺 能行  京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (00191809)
小川 浩  愛知みずほ大学, 人間科学部, 教授 (80073138)
伊藤 宜則  藤田保健衛生大学, 衛生学部, 教授 (50087665)
藤本 孟男  愛知医科大学, 医学部, 教授 (10037442)
松山 睦司  名古屋大学, 医学部, 教授 (80073112)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1994年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
キーワード胃がん / 肺がん / 患者対照研究 / インド / 疫学
研究概要

【研究の背景及び目的】
南インドは、宗教の関係で肉を食しないベジタリアンが多いことが知られているが、インド国内でもより香辛料の強い食品を好むベジタリアンの頻度が多いという特徴がみられる。南インドの中心都市であるマドラスのCancer Instituteが行っている地域がん登録資料によれば、1989年の胃がんの死亡率は、男では第一位である。女では子宮がん、乳がんに次いで高い頻度である。これらの頻度は、日本に比べれば半分以下であるが、感染症死亡の減少により平均寿命が延長傾向にあるインドでは今後重大な問題になることが予測されている。一方、肺がんの頻度は、男では胃がんに次いで第二位であるが、女では極めて低い頻度てある。インドでは、噛みタバコの習慣など日本の喫煙習慣とは異なる独特の習慣がある。インドで肺癌との関連を検討した疫学研究はほとんどないのが現状である。
そこで、本研究では、日本でも重要な部位のがんである胃がん、肺がんの関連要因を探る目的で疫学的研究を行うこととした。今回検証する目的とした仮説は、食習慣、喫煙習慣などの生活習慣との関連、心理要因との関連、がんとの関連が疑われているビタミン類について血清中の濃度との関連、胃がんについてはヘリコバクター感染との関連、及び肺がんについては遺伝的要因との関連の5つの分野についてである。
【対象及び方法】
研究の対象としたのは、マドラスのCancer Instituteで新たに診断した両疾患の患者である。研究方法は、患者対照研究である。対照は、それぞれの患者に対して2人とった。1人は、マドラス市内に居住する一般住民の中から、無作為に性、年齢を一致させた者をえらび、住民対照とした。また、Cancer Instituteに患者と同時期に新たに受診した対象疾患以外の疾患を持つ患者の中から、性、年齢を一致させた者1人を無作為に選び病院対照とした。したがって、胃がん、肺がんそれぞれの疾患について、患者200人、対照400人の計600人の患者対照研究を二組完成することを目標とした。
検討の対象とした要因の中で、生活習慣など一般的な情報の収集は、訓練した疫学面接者の面接によって収集した。心理学的な情報の収集は、2人の専門の心理学者の面接によって収集した。また、採血は空腹時に行い、-70℃で冷凍保存し、日本へ移送し、ビタミン類など目的とする成分の測定に用いた。なお、胃がん研究におけるヘリコパクターの抗体価の測定は、現地でキットを用いて測定した。また肺がん患者で可能な者については肺がん組織を日本へ運び遺伝子研究に供した。
【進捗状況及び中間結果】
現在両部位についての患者対照研究は進行中であるので、検討に値するべき結果はまだ得られていない。これまでに研究の対象とした肺がん患者について、日本での肺がん患者との臨床所見の比較結果が明らかになっている。患者の平均年齢は、インドの患者の方が若いという結果が得られた。また、レントゲン所見からみると、インドの患者では、日本の肺がん患者と比べ、(1)初診患者に占める進行癌の割合は、南インドが極めて多いこと、(2)肺がん患者の組織像をみると、小細胞癌の割合が日本人に比べて高いこと、の二点が明らかになった。
今回検証する目的としたその他の仮説、即ち、食習慣、喫煙習慣などの生活習慣との関連、心理要因との関連、がんとの関連が疑われているビタミン類について血清中の濃度との関連、胃がんについてはヘリコバクター感染との関連、及び肺がんについては遺伝的要因との関連については、現在検討中である。

報告書

(1件)
  • 1994 研究成果報告書概要

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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