研究課題/領域番号 |
06044019
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤森 啓安 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (60005866)
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研究分担者 |
琴 榮和 韓国科学技術研究院(KIST), 研究院
文 仁ごう 韓国科学技術研究院(KIST), 研究員
金 喜中 韓国科学技術研究院(KIST), 研究員
盧 秦ふちん 韓国科学技術研究院(KIST), 研究員
嶋 敏之 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50261508)
花田 修治 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10005960)
増本 健 (財団)電気磁気材料研究所, 所長 (20005854)
CHANG J.Y Division of Metals, Korea Institute of Science and Technology
MOON I.G Division of Metals, Korea Institute of Science and Technology
KIM H.S Division of Metals, Korea Institute of Science and Technology
NOH T.H Department of Metallurgical Engineering, Andong National University
鄭 榮薫 韓国科学技術研究所(KIST), 研究員
盧 泰ふちん 韓国科学技術研究所(KIST), 研究員
姜 日求 韓国科学技術研究所(KIST), フェロ
盧 泰ふぁん KIST, 研究員
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | アルミ合金 / 金属間化合物 / ナノ結晶 / 組織制御 / 高強度 / 靱性 / 軟磁性 / 硬磁性 / 新素材 / アモルファス / 人口格子 / 強強度アルミ合金 / ナノ組織制御 / 強靭性 / 超強度 / メカニカル グライディング / 液体超急冷 |
研究概要 |
平成8年度(本研究の最終年度)の実績は以下の通りである。 1)ナノ組織制御法の研究:ナノ組織制御法として、メカニカルアロイング-HIP焼結法、アモルファス-結晶化法、スパッタ法、酸素反応スパッタ法、人工格子法を研究し以下に述べる各種の高性能金属新素材を得ることが出来た。 2)強靱性金属間化合物の研究:金属間化合物Nb_3Alは超高温材料として期待されているが、脆さが欠点である。そこで、メカニカルアロイング-HIP焼結により、組織をナノ微細化させて靱性化させることを研究した。まず、Nb-16at%AlをもつNb、Al混合粉末をAr雰囲気中でメカニカルアロイングを行い約20nm径の結晶子を作り、次いでこの粉末を1473K、190MPaで10.8ksHIP処理後、1473Kで36ks熱処理して理論密度に近い焼結体を得た。焼結体はNb_3Al、Nb固溶体、Nb_2Cからなっていた。Nb_2Cは助剤とNbとの反応で生成したものである。Nb_3AlとNb固溶体の結晶粒径は約1μmであった。この焼結体の引張り試験を行った。高温、低ひずみ速度では定常変形が現れ、ひずみ速度感受性指数は超塑性臨界値を超えm=0.49であることが分かった。この結果をもとに、Nb_2Cの生成を抑制した助剤無添加メカニカルアロイングを行ったところ、約60%の伸びを有する強靱性特性を得ることに成功した。 3)強力アルミ合金:アモルファスや準結晶のAl合金は高強度・高延性として注目れている。なぜなら、非周期構造のために特定の辷り面が存在せず転移を介した変形が出来ないので、高強度特性を示すと考えられるからである。本研究では,アモルファスをさらにナノ結晶化したAl合金,ナノ準結晶化したAl合金などの機械的性質を調べた。その結果、1)アモルファスAl合金粉末の高温押出し成形法により高強度強靱性ナノ結晶Al合金のバルク材の作製に成功した。また、2)Al_<92>Mn_6Ce_2Al_<94.5>Cr_3Ce_1Co_<1.5>合金においてナノ準結晶組織を特徴とする高強度強靱性Al合金を作製することに成功した。さらに、3)Al_<94>V_4Fe_2合金においてアモルファス相と結晶相の混合ナノ組織を特徴とする高強度強靱性Al合金を見出した。これらに加えて、4)Al-Si合金において結晶粒の微細化に希土類元素が有効であることを明らかにした。 4)高性能磁性合金:軟磁性、磁石、磁気記録媒体、磁気抵抗などの磁性材料の高性能化にナノ組織制御の有効性が最近の研究から明白になってきている。その原因には、ナノ微細磁性粒子間の磁気相互作用が巨視的スケールでの磁化過程を大きく変えるところにある。また、電子の電荷が担う伝導とスピンが担う磁性との相互作用が磁性粒子間(あるいは薄状の磁性層間)で散乱、トンネル、クーロンブロッケイドなどの効果を通して特異な振る舞いをし、新奇な物性、機能性が現れ、それによる新しい磁気応用も開けつつある。そこで本研究では、磁性体におけるナノ組織制御の効果を種々の場合について研究した。その結果、1)N反応スパッタ法によりナノ結晶Fe粒子からなるFe-(Hf,Zr,Nb)-C-Nナノ結晶薄膜で、飽和磁化と透磁率が大きいマイクス磁芯に有用な軟磁性薄膜を作製することに成功した。2)O反応スパッタ法により金属-絶縁体ナノグラニュラー構造の高電気抵抗を有するFe-MgO絶縁性ナノグラニュラー薄膜を作り、このものは高インピーダンス型の巨大磁気抵抗を示すことを知見した。3)Crバッファー層上にFeNdB磁性層をスパッタ堆積したものは高保持力を示し、マイクロマシン用の薄膜磁石として期待が持てることを知見した。4)液体急冷法によりFe高濃度のナノ結晶FeNdBバルク材を作ることに成功し、このものは磁化の大きい磁石特性を有することを知見した。
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