• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

近代アジア経済発展における華僑ネットワーク

研究課題

研究課題/領域番号 06044040
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分共同研究
研究機関東京大学

研究代表者

濱下 武志  東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (90126368)

研究分担者 蔡 志祥  香港科学技術大学, 人文系, 講師
杉原 薫  ロンドン大学, SOAS, 高級講師
クラトスカ ポール  シンガポール大学, 高級講師
林 満紅  中央研究院, 研究員
ブラウン ラジェスワリー  ロンドン大学, SOAS, 研究員
ブラウン イアン  ロンドン大学, SOAS, 高級講師
小瀬 一  龍谷大学, 経済学部, 専任講師 (10221962)
籠谷 直人 (龍谷 直人)  名古屋市立大学, 経済学部, 助教授 (70185734)
阿部 武司  大阪大学, 経済学部, 助教授 (10151101)
古田 和子  東洋英和女学院大学, 人文学部, 助教授 (20173536)
CHI-CHEUNG Chio  HONGKONG UNIVERSITY OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
MAN HONG Lin  ACADEMIA SINICA
BROWN Raj  UNIVERSITY of LONDON,SOAS
BROWN Ian  UNIVERSITY of LONDON,SOAS
ポール クラトスカ  シンガポール大学歴史学科, 高級講師
ランジュスワリイー ブラ  ロンドン大学SOAS歴史学科, 研究員
イアン ブラウン  ロンドン大学SOAS歴史学科, 高級講師
研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
1995年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1994年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
キーワード華僑 / 華人企業 / 華僑投資 / ビジネス・ネットワーク / アジア間交易 / 香港 / シンガポール / 東南アジア / アジア交易圈 / 商業ネットワーク / 中国商人 / 工業化 / 大戦間期
研究概要

平成6-7年度 国際学術研究(共同研究)
近代アジア経済発展における華僑ネットワーク
1 研究計画の目的と成果の概要
本研究計画は、19世紀末から第二次大戦前の時期において、日本・中国・東南アジアなど東アジアから東南アジアにかけての諸地域が、貿易・移民・資金移動などを通じて経済的に地域間相互の依存関係を強めてきた歴史的経緯を明らかにすることを目的とした。そして、そうした地域大での発展の枢軸として重要な役割を果たしたのが華僑ネットワークであり、本研究はその歴史的形成を日本語、英語、中国語の文献や統計を体系的に利用しつつ明らかにするとともに、その成果を英語及び日本語で公表することを目的とした。これらの目的は、国際学術研究として多国間の共同研究が行われたことにより、極めて多角的かつ相互比較的な調査と検討が加えられ、相当程度の成果を挙げることができたと考える。これらは、収集した資料ならびに検討を加えた論文・文献を編集・整理した刊行物として近く出版される予定である。そして、今回の国際共同研究によって築かれた国際的な研究ネットワークを基礎として、今後本テーマを継続して研究する予定である。
2 研究計画全体の概要と年度別研究の要点
本研究では、平成6年度当初より相互に文書資料の調査と交換を行った。その後夏に2ケ月弱の期間でロンドンで在イギリス及びその他の分担者と研究を行った。その際はイギリス公文書館・SOASの資料を利用した。この間には相互の研究につき討議の場を設定し、個別の調査結果は年度末を目途に草案を仕上げることを検討した。年度の後半には、次年度に向けての打ち合わせのためイギリス側から2名を日本に招へいした。
平成7年度には、香港における共同研究者であるDr.Coi Chi-cheung博士が主宰した国際会議に参加して、主題である「商人と文化」について、華僑ネットワークの主題から研究発表と討論を行った。そして横浜において日本側の共同研究者である古田和子氏が主宰するセミナーを内外の研究者を招いて行った。これには華僑ネットワークの内容を深めることの他に、成果出版のための最終的な調整を行った。また資料についてはアジア地域が対象であっても、イギリスあるいは日本国内に多くの基本的資料が所蔵されているのが実情であり、そのため両年度を通じて東アジア地域以外にも日本、イギリスの資料館において貿易統計等の基礎的資料について資料収集に努めるとともに、利用が容易になるための整理作業(主に各地域の情報を同一水準に論じれるように修正すること)を行うことを確認した。
3 研究計画の結果及び成果
近年、経済社会の活動単位としての地域が注目されるとともに、従来の国家を前提とした経済史研究の枠組み内では等閑視されてきた交流・移動・相互規定といった側面が注目されるようになりつつある。ことに1980年代以降の研究動向においてはアジア間の貿易、移民、資本移動に関心がはらわれてきた。この研究動向を通じて、アジアにおける交流の担い手としての華僑の意義が改めて強調される必要があることが確認された。国内的には社会経済史学会において数度にわたってアジア交易圏が中心的テーマとされたが、国際的にも1994年にミラノで開催された国際経済史学会においても、本研究プロジェクトを中心として討論の場が設定されたことにみられるように、海外からも本研究に関わる領域への関心が高まり、内外の研究者による学術交流の条件・必要性が広く確認された。それに加えて、本研究で扱った諸課題は、近年の目覚ましいアジア経済の展開を概観した場合に、今日的意味をも内包するものである。本研究はこのような社会的、研究上の動向をふまえて国際学術交流が行われたもので、従来の各国別の個別経済史研究の方向にも影響を及ぼしうる新たな研究方法と歴史像の提示ができたと考えている。

報告書

(2件)
  • 1995 研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (17件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (17件)

  • [文献書誌] 古田和子: "局地経済圏の台頭とアジアの海域" ウォーターフロント開発. 6. 75-78 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 蔡志祥: "香港的伝統中国節日" 華南研究. 1. 1-23 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小瀬 一: "南京国民政府成立期の中国海関" 龍谷大学経済学論集. 34-2. 21-53 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 杉原 薫: "アジア間貿易の形成と構造" ミネルヴァ書房, 410 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 古田和子「アジアにおける交易・交流のネットワーク」: "平野健一郎編『地域システムと国際関係』" 東大出版会, 51-76 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 古田和子「アジア交易圏論とアジア研究」: "『二十世紀アジアの国際関係』山本吉宣編" 原書房, 87-106 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 濱下武志「戦前日本と東南アジア」コメント: "萩原宣之,後藤乾一編『東南アジア史のなかの近代日本』" みすず書房, 78-88 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Rai Brown ed.: Routledge. Chinese Business Enterprize in Asia, 1-320 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Choi Chi-Cheung: Routledge. Competition among Brothers-Kin Tye Lang Company and its Associate Companies, 86-99 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Olive Checkland, Shizuya Nishimura, and Norio Tamachi ed.: St.Martin's Press. Pacific Banking 1859-1959, East meets West, 52-61 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] The National committee of Japanese Historians: YAMAKAWA. Historical Studies in Japan (VIII) (Hamashita, The Regional System in East Asian History), 153-166 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 濱下武志(平野健一郎編): "近代東アジア国際体系(講座現代アジア4 地域システムと国際関係)" 東京大学出版会, 285-325(385) (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 濱下武志(溝口雄三他編): "朝貢と条約(アジアから考える3.周縁からの歴史)" 東京大学出版会, 273-302(304) (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Takeshi Hamashita(A.J.H.Latham ed.): "The Tribute Trade System and Modern Asia.(Japanese Industrialization and the Asiasn Economy)" Routledge, 91-107(251) (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 古田和子(平野健一郎編): "アジアにおける交易・交流のネットワーク(講座 現代アジア4 地域システムと国際関係)" 東京大学出版会, 51-76(385) (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 杉原 薫(溝口雄三他編): "華僑の移民ネートワークと東南アジア経済(アジアから考える6 長期社会変動)" 東京大学出版会, 163-195(308) (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Hajime Kose(A.J.H.Latham ed.): "Chinese Merchats and Chinese Inter-port Trade(Japanese Industrialization and the Asian Economy)" Routledge, 129-144(251) (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi