研究分担者 |
平林 順一 東京工業大学, 草津白根観測所, 助教授 (30114888)
藤井 直之 名古屋大学, 理学部, 教授 (60011631)
GELI Loius 仏国海洋開発研究所, 主任研究員
伊勢崎 修弘 千葉大学, 理学部, 教授 (60107943)
谷本 俊郎 東京工業大学, 理学部, 助教授
日野 亮太 東北大学, 理学部, 助手 (00241521)
宮下 純夫 新潟大学, 理学部, 助教授 (60200169)
山野 誠 東京大学, 地震研究所, 助手 (60191368)
島村 英紀 北海道大学, 理学部, 教授 (10011636)
鳥居 雅之 京都大学, 理学部, 助教授 (60108983)
竹内 章 富山大学, 理学部, 助教授 (20126494)
平田 直 東京大学, 地震研究所, 助教授 (90156670)
歌田 久司 東京大学, 地震研究所, 助教授 (70134632)
笠原 順三 東京大学, 地震研究所, 教授 (70012953)
藤井 敏嗣 東京大学, 地震研究所, 教授 (00092320)
木下 肇 東京大学, 地震研究所, 教授 (10110347)
中西 正男 東京大学, 海洋研究所, 助手 (80222165)
藤 浩明 東京大学, 海洋研究所, 助手 (40207519)
LIVERMORE R. 英国南極調査所, 研究員
末広 潔 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (20133928)
CRAWFORD A.J タスマニア大学, 地質学部, 助教授
太田 秀 東京大学, 海洋研究所, 教授 (10013591)
玉木 賢策 (玉木 賢索) 東京大学, 海洋研究所, 教授 (30013535)
DETRICK Robe ウッズホール海洋研究所, 地学, 主任研究員
LANGMUIR C. ラモントドハーティ地球研究所, 教授
SEMPERA J.ーC ワシントン大学, 海洋大学院, 助教授
SEARLE Roger ダーラム大学, 地学科, 教授
本多 了 広島大学, 理学部, 教授 (00219239)
浦辺 徹郎 工業技術院, 地質調査所, 課長
野木 義史 国立極地研究所, 研究員
DELANEY John ワシントン大学, 海洋大学院, 教授
BOUGAULT Hen 仏国海洋開発研究所, 研究員
長尾 年恭 金沢大学, 理学部, 助手 (20183890)
野津 憲治 東京大学, 理学部, 助教授 (80101103)
浦 環 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60111564)
金沢 敏彦 東京大学, 理学部, 助教授 (30114698)
PARSON Linds 国立海洋研究所, ディーゴン研究所, 部長
SEMPERE J.ーC ワシントン大学, 海洋学部, 助教授
LANGMUNIR C. ラモントハーティ地球研究所, 教授
浦部 徹郎 工業技術院, 地質調査所, 課長
CANN Johnson リーズ大学, 地球科学, 教授
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研究概要 |
国際的な研究協力により、地球規模の中央海嶺系の活動を明らかにしていくことを目指して、インターリッジ計画が進められている。本共同研究はその一環として、研究者間の研究協力に基づいて中央海嶺系の共同観測に参加すると共に、第二期に入るインターリッジ計画の海嶺観測計画の立案作業に参画し、海嶺活動と地球ダイナミクスに関する研究を推進することを目的としている。本年度の研究活動により下記のような成果が得られたが,地球惑星科学関連学会合同大会で中央海嶺研究に関する大きなセッションが設けられるなど、わが国でも海洋底の生成過程に関する研究が広がっていることも本研究の大きな成果である。 中央海嶺系の共同観測においては、わが国で開発され,海嶺活動の解明に重要な海底磁化構造の解析に威力を発揮する船上3成分磁力計が活躍した。米国の研究船Melvilleの西海岸沖海嶺観測航海における共同観測では、海洋底の年代とともに磁化層の深さが変化していくことを示すデータを得た。フランスの研究船l'Atalanteの南西インド洋海嶺研究航海(主席研究員:P.Patriot、昨年度招へい)では、伊勢崎ほかが海上観測データのほとんどない低速拡大海嶺域の磁化構造を求める観測を行った。調査海域はほぼ同じ拡大速度でありながら海嶺の不連続構造が大きく異なる二つの海域に分かれており、海嶺の不連続構造の形成に関する基礎的なデータが得られた。佐柳ほかは同じl'Atalanteの研究航海(主席研究員:L.Geli、昨年度招へい)で、高速拡大系であるニュージーランドの南方の太平洋南極海嶺の磁化構造と岩石の成分変化に関する共同研究を行ない、データを解析中である。昨年の南西インド洋海嶺南東部の観測と合わせると,海嶺活動は拡大速度のほかにマントル上部の熱構造に規定されていることが明らかになった. このほかに,93年の白鳳丸航海の主席研究員を務めた玉木はその調査結果をもとに、ドイツの研究船Sonneのインド洋中央海嶺研究航海に参加し、熱水活動域を探す調査を行った。熱水活動の跡はいくつか発見され資料も採取されたが,現在活動中のものは発見できなかった。インド洋では活動的な熱水活動の場所も熱水生物もまだ確認されていないということは,今後の研究にとって重要である.山野・玉木ほかはロシアの研究船ガガーリンスキーの調査航海に参加し、プレート境界部に位置するリフトである可能性があるオホーツク海のデリュギン海盆において、地殻熱流量の測定を行った。この海盆は全体的には普通の熱流量を示したが、熱水活動を示唆する資料が採取されている北東部の一部では比較的高い熱流量が観測された。かって中央海嶺であったと考えられる構造が陸上で観察されるオフィオライトの重要性が最近再認識されてきており、宮下はオマーンのサマイルオフィオライトの調査から、伝播性海底拡大と考えられる構造を発見した。 海嶺観測計画の立案作業については、インターリッジ等が主催した会議等に参加し、研究交流を進めるとともに、今後の研究計画の具体化に務めた。玉木はインターリッジの運営委員会に出席し、第二期の研究計画の具体化について検討を進め、中央海嶺に関するデータベースの作成と背弧海盆研究計画について計画立案の世話役を務めることになった。山野はインターリッジの海嶺フラックス観測計画の検討会に参加し、主に熱フラックスを計測する方法について提案を行った。竹内は米国RIDGE計画が開催した海嶺における断層運動に関する理論学校に参加し、陸上の活断層の研究成果も含めて研究交流を行った。藤本はサンフランシスコの米国地球物理連合(AGU)の秋季大会におけるインターリッジおよびRIDGEの打ち合わせ会議に参加し、今後の研究計画に関する意見交換を行った。研究協力者も交えて,中央海嶺におけるメルトの生成と移動の過程について、岩石学およびマントル対流の分野の研究交流も行った。このほか、海嶺における熱・物質フラックスに関するSCORのWorkig Group 99(WG99)は、藤本が委員を務めており,海嶺活動に関する研究成果をまとめたパンフレットの作成作業を進めた。これらの活動により,今後の海嶺研究の具体化と協力体制の強化を図ることができた.
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