研究課題/領域番号 |
06044142
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 国立遺伝学研究所 (1995) 大阪大学 (1994) |
研究代表者 |
小川 智子 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 教授 (80028208)
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研究分担者 |
エーゲルマン エドワード ミネソタ大学, 細胞生物学部門, 教授
ビショップ ダグラス シカゴ大学, 細胞照射線腫瘍部門, 講師
篠原 彰 大阪大学, 理学部, 助手 (00252578)
小川 英行 大阪大学, 理学部, 教授 (70028207)
BISHOP Douglas K. Department of Radiation and Cellular Oncology, Medical School, University of Chi
EGELMAN Edward H. Department of Cell Biology, Medical School, Minnesota University
コワルコスキー ステファ カリフォルニア大学, 微生物学部門, 教授
ピショップ ダグラス シカゴ大学, 細胞放射線・腫瘍部門, 講師
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1995年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1994年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 減数分裂期組換え / Rad51蛋白質 / Lim15(Dmcl)蛋白質 / 組換え開始機構 / 染色体構造 / DNA二重鎖切断 / ssDNA蛋白質(RPA) / 組換え蛋白質の相互作用 / Lim15(Dmc1)蛋白質 / 酵母組換え遺伝子 / ユリ組換え蛋白質 |
研究概要 |
遺伝的組換えは真核生物で 減数分裂期組換え、抗体遺伝子の再編成、細胞周期の制御に関わり、生物の多様性、遺伝子発言制御に重要な役割を担っている。平成7年度の共同研究では、組換え反応に直接関与し、しかも、構造が大腸菌RecAと類似のRad51とDmcl蛋白と組換えを行う蛋白質複合体の形成を促進するRad52蛋白、減数分裂期組換え開始機構について主に解析した。 1 組換え遺伝子産物の発現磁気と減数分裂期の染色体上での分布を免疫学的手法で解析し、その動的挙動をユリ、マウスで解析した。ユリを用いて、Rad51、Lim15(Dmcl homolog)が染色体の対合に共同して働くこと、マウスを用いて、その後、Rad51がシナトネマ複合体の構成成分になり、更にキアズマ形成に関与し染色体交換反応を行うこと、Lim15蛋白はパキテン期からダイキネシスの間染色体の両端に存在し、テロメアの組換え、あるいは、染色体分配に関与することを示した (小川智子)。 2 酵母ではRad51がDmclの染色体への結合に必要であることを示した(Bishop)。 3 Rad52,Rad51とRPA(ssDNA結合蛋白)蛋白を精製し、RPAとRad52が直接相互作用すること、そこへRad51が結合して安定なヌクレオプロテインフィラメントを形成することを見つけ、Rad52蛋白がリコンビノソーム形成の開始を促進することを提唱した。(篠原) 4 酵母Dmcl蛋白質を精製し生化学的活性の検出を行った。また、これらの二重変異株のDNA鎖切断の修復と組換え、染色体構造の変化の関係を解析し、減数分裂期組換えでこれら類似蛋白質の役割分担を明かにした(Bishop)。 5 組換え開始にMRE11、RAD50、XR2遺伝子が複合体を形成して二重鎖切断を行うこと、RNA結合蛋白であるMre2とMre1がMre2RNAのSplicingを行って、減数分裂期組換えの開始を制御していること等を明らかにした(小川英行)。 6 組換え中間体のホリデ-構造の解離に関わるRuvB蛋白とDNAが結合した電子顕微鏡写真のイメージでRuvB蛋白の立体構造を解析した。RuvBとDnaBはどちらもヘリケース活性を示すが、全く異なったアミ酸配列を持つ蛋白質でありながら、電子顕微鏡による観察では両者がほぼ同じ構造を持つことを示し、蛋白質の3次構造が機能に反映されることをしめした(Egelman)。 7 Rad52蛋白質構造解析を行いRad52が6量体でリング状の構造を形成すること、この構造体のDNA結合性、Rad51またはRPAとの相互作用の仕方を電子顕微鏡観察で明かにしようと試みている(篠原、小川智子、Egelman)。
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