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分子科学5分野における共同研究

研究課題

研究課題/領域番号 06044231
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分共同研究
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

伊藤 光男  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 所長 (20013469)

研究分担者 UNDERHILL A  ノースウェルズ大学, 教授
MUNRO I.H.  ダースベリー研究所, 教授
PHILLIPS D.  インペリアル大学, 教授
SARRE P.J.  ノッテインガム大学, 教授
ROBB M.A.  キングス, カレッジ, 教授
DAY P.  王立研究所, 所長
薬師 久弥  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (20011695)
宇理須 恒雄  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (50249950)
梶本 興亜  京都大学, 理学部, 教授 (30029483)
斎藤 修二  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (30106158)
中村 宏樹  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (10010935)
UNDERHILL A.  ノースウェルズ大学, 教授
丸山 有成  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (40013479)
宇理須 恒雄  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (20087505)
吉原 經太郎  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (40087507)
研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
1995年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1994年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
キーワード放射光利用化学 / 物質化学 / 電子構造動力学 / 分子和クラスター / 半導体表面 / 分子性固体 / 分子計算化学 / 高分解能分光 / 自由電子レーザー / 多次元トンネル / 放射光・レーザー2重共鳴 / 星間分子生成
研究概要

5+5ミーティングの実施及び具体的協力研究で下記の様な実績を上げる事が出来た。以下各項目毎に具体的にその成果を記す。
(1)5+5ミーティングの実施
(i)放射光利用化学(於分子科学研究所)
前回の1993年のダレスベリ-での会議以降の日英相互の研究の進展および、研究環境の変化と今後の交流計画などについて活発な討論がなされた。英国からは、5名が参加し、日本側からは、14名の日本人の他分子研来所中の外国人研究者など多数が参加し活気に満ちた研究会となった。Murno教授の最近の状況報告では、英国の研究体制が大幅に変わりつつあるとのことで、1993年においてSERCと称していた組織は無くなり、ダレスベリ研究所は新たにできた、The Council for the Central Laboratory of the Research Councilの下に置かれ、CCL-Daresbury Laboratoryと称されることになったとのことであった。研究体制はまだまだ組織整備される状況にあり、英国の基礎科学研究環境の厳しさの一端を感じさせるものであった。日本側は小杉教授が現在進めているビームラインのスクラップ&ビルトおよび将来計画の検討状況の説明を行った。
(ii)物質化学(於英国王立研究所)
英国側キーパーソンのアンダーヒル教授(ウェールス大)より挨拶と今回の会議の趣旨説明があった後、日英の研究者からそれぞれ次の様な研究発表があった。薬師(分子研):フタロシアニン導体におけるπ-d相互作用に関する物性データ、Kilburn(サウザンプトン大):TTF骨格を取り込んだ有機分子、金属錯体、LB膜、アミノ酸の螺旋鎖にペンダントのように組み込んだ高分子、などTTFの化学、山下(分子研):チアジアゾール環を含む一連の導電性有機物の合成と狭いバンドギャップをもつ合成高分子の紹介、Richardson(シェフィールド大)Dyのよう希土類原子を含む分子のLB膜の2次の非線形光学効果、カリックスアレン焦電性薄膜の熱センサー、ポリフィリンを用いる塩素ガスセンサー、イオン伝導性LB膜などの分子デバイスの紹介、戸嶋(東工大):フタロジアニン共蒸着膜におけるエレクトロクロミズムと電界発光効果、Maud(ウェールス大):チオフェンンオリゴマー・金属界面の理論、原(理研):STM/AFMによる金(lll)面に蒸着 … もっと見る した有機分子や液晶の観察、Taylor(ウェールス大)はM(dmit)_2を用いた導電性LB膜と狭いバンドギャップの半導体性高分子、橋本(東工大):フェロシアニン化鉄の磁性の電気化学と光による制御、丸山(法政大工):フタロシアニン薄膜の3次非線形スペクトル、P.Day(王立研究所):BEDT-TTF塩の磁性、伝導性、構造と電荷分離、平本(阪大工):有機色素薄膜を用いた光増幅デバイスとその増幅機構。最後に英国側から数人の短いコメントが出され、会議を終了した。
(2)具体的協力研究の実施
(i)半導体表面の光電子分光(田中慎一郎)
1)GaAs/Si/GaAs結晶のXPS
シリコンが含まれる量が異なるサンプルについて、光電子分光を用い、結晶内でのシリコンの荷電状態についての知見を得ることを目的としてXPSを測定した。ダ-スベリ-でのシンクロトロンの放射光と2結晶分光器、電子分光器を用いて、シリコン1sエッジでの吸収端を測定し、光のエネルギーを吸収端付近で変化させ、其々でのシリコンのオージェピークを観測し、シリコン原子の電子状態を調べた。
又、Siの1sレベルのケミカルシフトを詳しく調べ、化学結合状態に関する知見を得た。
2)Si(100)ステップ表面のRAS測定
今回はVicinal Si(100)表面でのRAS(Reflectance Anisotoropy Spectroscopy)を測定した。この表面を700-100Kの高温に保ち、可逆的に変化するスペクトルの温度依存性を測定し、この表面のダイナミクスについての知見を得た。
(ii)O(D)+H_2反応の研究(藤村陽)
オックスフォード大学のSimons教授の研究グループと共同でO(D)+H_2→OH+Hの反応を研究した。測定したドップラー線形の解析から、角度散乱分布は前方後方対称ではなく、前方散乱が主であることと反応断面積に衝突エネルギー依存性があることが示された。これは時期を同じくして同研究室で行われた準古典軌道計算の結果と一致している。その計算では生成物OHの回転状態を全て積算した角度分布が前後対称になるのに対して、回転状態が高い場合には後方散乱すなわち小さな衝突係数が有利、回転状態が低い場合には前方散乱すなわち大きな衝突係数が有利であることを示している。このことは、従来の状態選別をしない散乱角度分布測定は必ずしも反応の正しい描像を与えないことを示しており非常に興味深い結果であると共に、状態選別した微分反応断面積測定の必要性を強く提示している。 隠す

報告書

(2件)
  • 1995 研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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