研究課題/領域番号 |
06044252
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
大山 力 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (40160642)
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研究分担者 |
PARK JongーKe ソウル大学, 工学部, 教授
高橋 一弘 電力中央研究所, 参事(研究)
小佐野 峰忠 会津大学, コンピュータ理工学部, 助教授 (80107565)
横山 明彦 東京大学, 工学部, 助教授 (30174866)
関根 泰次 東京理科大学, 工学部, 教授 (00010702)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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キーワード | 電力系統運用 / 電力系統計画 / 電力系統解析 / 需要想定 / 保護リレー / データベース |
研究概要 |
ますます複雑化する電力システムを信頼性高く運用していくためには自動化システムの開発が不可欠である。そのような総合的な自動化システムの研究は現在、日本がトップレベルにあり、一部で実用化が進められている。しかし、将来を考えると、日本だけでなく、世界各国において同様な総合的な自動化システムが必要となるものと予想される。世界各国で使用できるような総合的な自動化システムを開発するためには日本における自動化システムの動向を調査すると同時に、日本以外の国における現在の電力系統の運用状況を把握することが必須である。 そこで、今年度は、日本で実用化されようとしている総合自動化システムに関する調査研究と並行して、韓国の電気事業の現状および自動化のために必要な要素の検討をおこなった。 まず、日本で実用化されようとしている総合自動化システムは電力需給計画システム、需要想定システム(電気所別kW想定システム)、電力系統解析システム、系統保護リレー整定・管理システム、電力設備運用自動化システム、運転実績統計管理システム等のような要素から構成されている。 電力需給計画システムは、任意の年度についての全系の需要および水力供給力、火力・原子力の補修停止計画等を計算する。電気所別kW想定システムでは、電力需給計画システムで算出された全系データを基に送電損失を考慮した各電気所毎のkW需要を算出する。電力系統解析システムでは、各電気所毎の需要データを使って各種の解析計算をおこなう。系統保護リレー整定・管理システムでは、電力系統解析システムの解析結果を基にして系統保護リレーの運用・管理を総合的におこなう。電力設備運用自動化システムは計画・解析結果を実際の系統の運用に結びつけるものである。また、運転実績統計管理システムでは他のシステムのデータが集計され、各種の統計資料が作成される。 このように、各システムの機能は互いに複雑に絡み合うものである。個々の機能の充実はもちろん大切であるが、それだけではなく、相互連携がうまく機能するかどうかが総合システム全体としての性能を左右する。そのため、各システムを結びつける通信手段、データの管理は非常に重要な課題となる。総合自動化システムにおいては、データベースシステムを用いてデータの管理をおこなっている。データベースは一つのシステムに関するデータをまとめて管理するものであるが、その利点は、各システム間のデータ自動連携の確立、データの一元管理、システムの標準化の確立等があげられる。 次に、韓国の電気事業の現状であるが、韓国にはただ一つの電力会社、韓国電力があり、全国の需要に対して供給している。需要の増加率が年10%を越えるような急成長が続いているため、韓国電力の総設備は増加の一途をたどっている。そのため、総合自動化システムの導入は急務となっている。 現在も個別の自動化システムの整備は続けられており、世界各国の技術が取り入れられている。総合システム全体をまとめる大枠となる考え方、そしてそれを実現するためのデータベースシステムの構築、通信リンクの整備などが今後の課題となるものと考えられる。もちろん、総合システム全体としての大枠となる考え方が与えられれば、それに基づいて個別機能を実現するサブシステムは修正されていくことになる。 今後は、大枠の整備と個別機能の充実を両輪として、真に有効な総合システムのあり方を探っていくことが重要である。また、韓国以外の国の電気事業の現状についても考慮していくことが望ましい。
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