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熱帯高塩および酸性地域の植生改変と環境ストレス抵抗性機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 06045004
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分大学協力
研究機関筑波大学

研究代表者

臼井 健二 (1996)  筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (80087585)

石塚 皓造 (1994-1995)  筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (60101317)

研究分担者 NAーNAKON Mal  カセサート大学, 農学部, 助教授
WARGWATTANA チャラムチャイ  カセサート大学, 農学部, 特別講師
SURAWATTANAN スイーソム  カセサート大学, 農学部, 講師
CRINAWARG Sa  カセサート大学, 農学部, 助教授
SUWANKETRIKA ランシット  カセサート大学, 農学部, 教授
SUWANAMEK Um  カセサート大学, 農学部, 準教授
李 度鎮  農業研究センター, 耕地利用部, 主任研究官 (50272159)
沈 利星  筑波大学, 応用生物化学系, 講師 (30272157)
松本 宏  筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (10199888)
小林 勝一郎  筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (40087606)
WONGWATTANA Chalermchai  Faculty of Agriculute, Kasesart University, Special lecturer
SURAWATTANANON Srisorn  Faculty of Agriculute, Kasesart University, Lecturer
CHINAWONG Sombat  Faculty of Agriculute, Kasesart University, Assistant Prof.
SUWANKETNKOM Rungsit  Faculty of Agriculute, Kasesart University, Professor
SHM Ie-sung  Institute of Applied Biochemistry, University of Tsukuba, Associate Prof.
LEE Do-jin  Research Center, Paddy Weed Lab., National Agric., Seniorresearcher
WANGWATTANA チャラムチャイ  カセサート大学, 農学部, 特別講師
SURAWATTAHAN スィーソム  カセサート大学, 農学部, 講師
CHINAWANG So  カセサート大学, 農学部, 助教授
MALEE NaーNak  カセサート大学, 理学部・植物学科, 助教授
CHALERMCHAI ウオンワッタナ  カセサート大学, 理学部・植物学科, 特別講師
SRISOM Suraw  カセサート大学, 理学部・植物学科, 講師
SOMBAT China  カセサート大学, 農学部・農学科, 助教授
RUNGSIT Suwa  カセサート大学, 農学部・農学科, 教授
UMPORN Suwun  カセサート大学, 農学部・農学科, 準教授
臼井 健二  筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (80087585)
SRISOM Suwan  カセサート大学, 理学部・植物学科, 講師
SURANANT Sub  カセサート大学, 農学部・農学科, 教授
久島 繁  筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (00015801)
研究期間 (年度) 1994 – 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード塩類集積土壌 / 耐塩性植物 / 草本性雑草 / 組織培養 / 耐塩性植物の作出 / 耐塩性系統 / 耐塩性機構 / 植生改変 / 塩類耐性植物 / 耐塩性変異種 / 雑草 / 塩類の土壌吸着 / 塩類土壌 / イネ科雑草 / 植物組織多重増殖法 / 非耕起栽培
研究概要

本研究はタイ国東北部の熱帯モンスーン地域に拡がっている塩類集積土壌において、環境適応力を持つ植物を利用して土壌の塩類化を阻止させるとともに既に破壊された地域にての植生を取り戻した上で有用植生への改変することを目指している。砂漠化または塩類化地域における植生改変を目的とした研究には木本性植物を直ちに移植しようとした例が多いが、灌漑施設の設置や維持に膨大な経費が必要になり、一部の地域を除いては根本的な改善方法にはなれない。そこで、自然現象として起こる植物の遷移に注目してまず不良環境においても育つ雑草を先駆植物として入れて緑化し、周辺の微細環境の改良した後に木本性の有用植物を移植する戦略のもとで、塩類集積土壌地域で利用の可能性のある雑草の探索と組織培養手法を用いた耐塩性植物の作出を目的とした。また、集めた遺伝資源を中心に遺伝工学手法を使った人為的な改良のための基礎研究としてその生理生態的特性と耐塩性機構を調べることにした。
1.耐塩性雑草の探索
タイ国東北部の塩類集積土壌環境で生き残っている雑草を収集して学名を分類し、土壌の性質と関連したそれらの形質を分析した。調査地域は7地域(Nakhonrachasima,Mahasarakam,Khon Kaen,Skonnakhon,Udonthani,Surin,Srisaket)の17箇所を選定した。これらの地域から収集された雑草は33科132種にのぼり、その中で27科79種はEC値が2mS/cm以上の塩類集積土壌でも生育していた。3種(Synostemon bacciformis G.L.Webst.,Chloris barbata Sw.,Dactylocterium aegyptium(L)P.B.)は9箇所以上で広く分布しており広い環境適応性のある雑草と見なされた。塩類集積値のPortulaca pilosa Linn.とS.bacciformisは普通のものに比べて葉が肥厚化されていることとSpor obol us sp.の葉から塩を溢出が観察されてこれらの植物は塩類集積土壌での適応機構を備えていると思われ、その生理生化学的機構の解明の材料として有効であると考えられた。Diplachene sp.は成熟期まで良好な生育を示し高塩類集積地を被覆しており、有望緑化植物の候補として挙げられる。
2.耐塩性植物の選抜と作出
塩類集積地から集めた耐塩性雑草の中でバイオマスの多い多年生植物を選び、組織培養で増殖する技術を確立するとともに、高塩濃度培地からカルスを選抜し耐塩性を持つ植物体への再生を試みた。Vetivar(Vetivera zizanioides Nash)から誘導したカルスの中では1.5%の高塩濃度においても生存しているものがあり、それの再分化植物の作出に成功した。土壌での耐塩性を確認し、その塩類土壌での利用可能性を示した。また、Surin地域から収集したvetivarの系統は他の地域のものに比べて非常に耐塩性を備えているものが見つかり、それらは耐塩性機構の究明の材料としようとして有望である。緑肥資源であるIndigoferahirsutalinn.の耐塩性系統の作出も試みた。
3.耐塩性植物の生理生態と耐塩性機構の解析
耐塩性機構と塩害機構の生化学な解明は耐塩性の低い植物の生長制御や高い耐塩性を持つ新しい植物の創出のための基礎的な研究で、塩類土壌地から導入した植物を中心に解析を進めてた。4種類の豆科力物における高塩条件下での根瘤の形成を調べたところSesbania rostrataとLeucaena leucocephalaにおいて生育と根瘤の形成が良好であることがわかりその機構の解明に取り組んだ。日本の海岸の塩害から集めた耐塩性のチガヤ系統を用いた研究からはそれらが下位葉に多量のNa^+を溜めて展開中の新葉に移動させないことが見つかった。イネでは日本型とインド型の間に耐塩性の違いがみられ、塩ストレスによる葉緑体の破壊と活性酵素の関与の観点から追跡ところ、特に活性酵素消去系中のスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)の誘導の違いが解明され、その機構の解明が期待される。また、ツノアイマシとMexican sunflowerの他感作用を見い出した。
4.植生改変の可能性と土壌環境の変化
カセサート大学の構内の塩類集積圃場において様々な植物を植え、耐塩性雑草による緑化と木本性植物の移植の可能性を打診するとともにと土壌など微細環境の変化をシミュレーションに必要なデータを集めた。

報告書

(4件)
  • 1996 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1995 実績報告書
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] C.ウオンワッタナ、S.スラワタナノン、M.ナナコン: "東北タイの塩類集積土壌における雑草調査" アジア-太平洋雑草学会論文集. 15 (B). 792-797 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] M.ナナコン、S.スワウオン、C.ウオンワッタナ、K.ナワンプロム: "ベチバ-の耐塩性系統の培養器内誘導" アジア-太平洋雑草学会論文集. 15 (B). 745-749 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] マリ- ナナコン、臼井 健二: "ベチバ-の耐塩性系統の培養器内誘導" 雑草研究. 42(2)(印刷中). (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] C.Wongwattana, S.Surawattananon and M.Na Nanorn: "Survey of Weeds in Salt-affected Area in Northeast Thaiand" Proceedings of 15th Asian-Pacific Weed Science Society Conference. 15 (B). 792-797 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] M.Na Nakorn, S.Surawattananon, C.Wongwattana and K.Namwongprom: "In Vitro Induction of Salt Tolerance in Vetiver Grass" Proceedings of 15th Asian-Pacific Weed Science Society Conference. 15 (B). 745-749 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Malee Na Nakorn, Kenji Usui: "In Vito Induction of Salt Tolerance in Vetiver grass" Weed Research (JAPAN). 42 (2) (in press). (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] マリ- ナナコン、臼井健二: "ベチバ-の耐塩性系統の培養器内誘導" 雑草研究. 42(2)(印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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