研究分担者 |
BANERJEE Suj ピッツバーグ大学, 図書館情報学大学院, 助教授
TOMER Chris ピッツバーグ大学, 図書館情報学大学院, 準教授
FLYNN Ida ピッツバーグ大学, 図書館情報学大学院, 講師
DETLEFSEN El ピッツバーグ大学, 図書館情報学大学院, 準教授
RASMUSSEN Ed ピッツバーグ大学, 図書館情報学大学院, 準教授
武者小路 澄子 図書館情報大学, 図書館情報学部, 助手 (00241836)
阪口 哲男 図書館情報大学, 図書館情報学部, 助手 (10225790)
宇陀 則彦 図書館情報大学, 図書館情報学部, 助手 (50261813)
緑川 信之 図書館情報大学, 図書館情報学部, 助教授 (70166073)
杉本 重雄 (すぎ本 重雄) 図書館情報大学, 図書館情報学部, 助教授 (40154489)
藤田 岳久 図書館情報大学, 図書館情報学部, 助手 (50238573)
NUNZIA Giuse ピッツバーグ大学, 図書館情報学・大学院, 助教授
IDA Flynn ピッツバーグ大学, 図書館情報学・大学院, 講師
CHRIS Tomer ピッツバーグ大学, 図書館情報学・大学院, 準教授
ELLEN Detlef ピッツバーグ大学, 図書館情報学・大学院, 準教授
EDIE Rasmuss ピッツバーグ大学, 図書館情報学・大学院, 準教授
野添 篤毅 愛知淑徳大学, 文学部, 教授 (60164696)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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研究概要 |
本研究では、マルチメディア情報の蓄積・利用の方法、ネットワークを利用した国際的なマルチメディア指向の図書館情報サービスの方法を研究し、将来のディジタル図書館ネットワークを目指したマルチメディア指向の図書館情報システムとネットワークの構成方式を明らかにすることを目的として研究を進めた。本研究の3年間は世界中でディジタル図書館に関する研究・開発プロジェクトが開始された時期と重なった。そのため,本研究ではディジタル図書館に関わる諸概念の整理、ディジタル図書館環境におけるマルチメディア技術を利用した情報アクセス支援技法等を中心として研究を進めた。本研究では以下の段落に示すように世界各国で進められるディジタル図書館のプロジェクトに関するサーベイを進めると共に,マルチメヂアを利用した具体システムの実現とそれらの図書館情報への提供性に関する検討を行なった。 ディジタル図書館(Digital Library)は、様々な情報技術を利用し、様々なデータや図書・資料をディジタル化して構築したコレクションを提供する環境である。Digital Libraryという語は1990年代に入ってアメリカを中心として用いられ始めた語で、現在では米国議会図書館のNational Digital Library ProgramやNSF/ARPA.NASAのDigital Library Initiative等を始めとして、Digital Libraryという語が最も一般的に利用されている。ディジタル図書館で扱う1次情報は図書や雑誌文献、写真や地図、オ-ディオビジュアル資料など多様である。また、2次情報は従来の図書館システム以上に整備する必要がある。コレクションの形成から利用に至る過程で様々な情報技術が必要であること、利用される情報技術は蓄積される情報の種類や利用者の特性に依存することも明らかである。このように、ディジタル図書館を実現するには様々な情報資料を扱い、かつ多様な利用者を満足させるための情報技術を総合する必要がある。本研究では、各国のプロジェクトに関する考察を進め、それぞれの特徴、必要な情報技術等に関する知見を得て、これらをまとめた。 情報が電子化されると、それに適合した情報アクセス支援技術が必要とされる。本研究では、マルチメデャア情報を利用していかに情報アクセスを支援することができるかという観点から研究を進め、 ・書架のイメージを持つオンライン目録システム ・協調作業支援ツールを利用した参考調査サービス を開発した。これらは従来の図書館の利用者と図書館員の図書館における作業を基盤として研究開発したもので、これらからマルチメディア情報の利用に関する肯定的な結論を得ることができた。 図書館は従来から多言語の資料を扱ってきており、従ってディジタル図書館においても多言語の文書を扱える環境は必須である。しかしながら現在のコンピュータ上の多言語文書環境は貧弱であると言わざるを得ない。また、将来多言語を扱える文字コード系が普及したとしても、すべてのユーザの端末に全世界の言語の文字フォントを用意するのは非現実的であると思われる。また、図書館としては異体字や古典文字など既存の文字セットに含まれない文字も扱えなければならない。これらの問題に対処するための一つの方法として、我々はユーザの端末側にフォントのインストールの必要がないWWW文書のための多言語ブラウザの開発を行った。本プラウザについては1996年8月より対外的にオープンし、世界各国から利用されている。また、日本語環境を持たない利用者であっても日本語OPACを利用できることを確かめるため、本学附属図書館のOPACデータベースを利用して本ブラウザをユーザインタフェースとするシステムの開発を進めた。 こうした研究成果については、図書館情報大学で開催したディジタル図書館ワークショップ(第1回〜第9回)、ディジタル図書館に関する国際シンポジウム1995他いくつかの国際会議、学術雑誌等で発表した。
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