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印度支那およびマレー半島に分布する悪性寄生虫症の撲滅に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06045016
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分大学協力
研究機関浜松医科大学

研究代表者

佐野 基人  浜松医科大学, 医学部, 名誉教授 (70107811)

研究分担者 NOOR Hayati  マレーシア大学, 医学部, 講師
CHANDRA Shek  マレーシア大学, 医学部, 助教授
PAKEER Oothu  マレーシア大学, 医学部, 教授
石井 明  浜松医科大学, 医学部, 助手 (50107801)
記野 秀人  浜松医科大学, 医学部, 助手 (70115476)
寺田 護  浜松医科大学, 医学部, 教授 (30046297)
OOTHUMAN Pakeer  Prof.
HAYATI Noor  Lectuer
SHEKHAR Chandra  Assist.Prof.
HAYATI Noor  マレーシア大学, 医学部, 講師
SHECKAR Chan  マレーシア大学, 医学部, 助教授
OOTHUMAN Pak  マレーシア大学, 医学部, 教授
研究期間 (年度) 1994 – 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードマレーシア / アボリジン地区 / 肺吸虫 / 腸管寄生虫 / ベトナム / 住血吸虫 / 媒介貝 / メコン河 / ラオス / カンボジア / タイ / 肝吸虫 / 印度支那 / 寄生虫 / 鈎虫 / 寄生虫症 / 肺機能検査 / 駆虫 / 淡水魚等食品 / 農村衛生
研究概要

背景:
つい最近まで戦争下にあった仏印、特にベトナムは建国の遅れから、感染症とりわけ社会整備に深い関わりをもつ寄生虫が、アジアではミャンマー(不明)を除き最悪といわれている。
また、仏印からマレー半島を経て南下するタイ領およびその国境地帯の北部マレーシアには山岳という理由で開発が進まず、環境や教育等に問題が多い熱帯病がある。
仏印やマレー半島の熱帯性悪性疾患には、デング熱、脳炎、エイズ、マラリアに加えて住血吸虫、肺吸虫、肝吸虫、条虫、糸状虫および毛頭虫による寄生虫症がそれぞれ分布していて、東西・南アジアの住民に被害を与えていることが知られている。
概要:
平成6年〜8年の3年間、途上過程にあるマレーシアおよびベトナムにおいて、寄生虫症の実態調査を行なった。ベトナムでは淡水魚が媒介する肝吸虫が、主として北部ベトナム(ニンビン県)に分布流行して、住民の健康を蝕んでいた。虫種は肝吸虫(C.viverrni)といって日本・韓国・中国・台湾種と同じものである。
しかし、ベトナム中央部を南北に走る山脈の西側、つまりラオス、カンボジア、およびタイにはタイ肝吸虫(C.viverrni)が分布している。山脈を境に2種肝吸虫が分布する理由は明らかではないが、要は媒介する中間宿主の貝と魚の生態に関係があるのではないかといわれている。
肺吸虫はベトナム北部、中国に近い地域(ライチョ-県)にて、人や動物に感染して分布している。今回の調査では、人やペットに寄生が、淡水ガニからも80%にその感染幼虫が見出だされた。肺吸虫はほぼ全世界に分布し、その種類は40余種知られ、日本にも勿論アジア各地で流行している。
長い間懸念されていた重要な寄生虫であるベトナムの住血吸虫であるが、同じメコン河上流のラオス、カンボジアそれにタイには、メコン住血吸虫(S.mekongi)が流行しているというのに、ベトナムではいまだその分布は明らかにされていない。
1、マレーシア
我々は、マレーシア大学と共同で、クアラルンプール市の北イポ-市の東約30の山岳地帯にあるアボリジン地区のポスピア(pospiah)にて、彼らの健康調査を行なった。我々は寄生虫部門を受け持ち、糞便検査を中心に住民の寄生虫感染状況から健康状態を調べると共に、彼らの食住に関する一般的調査も実施した。なお、野獣は我々の滞在中入手できなかったので観察されなかった。調査結果としては、まず寄生虫であるが、山岳斜面に居住し、排便等は野外ですますなど、必ずしも衛生状態は好ましいと思えなかったが、彼らの寄生虫保有率は意外に低率だった。因に中間データーによると、回虫12%、鉤虫8%、鞭虫21%、条虫4%およびアメーバ類7%それぞれ見出だされた。谷川に棲むカイ(カワニナ)からは、人獣に関係する寄生虫の幼虫は検出されなかった。また、山中で彼らが食するカニ(サワガニ)からも、人および動物にかわる寄生虫は見出だせなかった。しかし、南アジア全般にみられる鳥類の寄生虫と推定される幼虫がカニから検出された。虫種は目下同定中である。清流に棲む小魚および獣肉から感染したと思われる寄生虫は観察されなかった。
2、ベトナム
ベトナムでは、初めの試みとして、メコン河流域で住血吸虫症の分布とその媒介貝の調査を実施した。しかし、今のところ、いすれのケースも見出だされなかった。メコン河上流のタイおよびラオスには本症が分布していることから、継続調査することが、日越両者間で申し合わされた。
3、今後の共同研究
マレーシアでは、離島や山岳住民の健康管理システムの充実が求められ、ベトナムでは悪性ないし腸管寄生虫の検査が、近隣諸国と共に、広域にわたって進められることが確認された。

報告書

(4件)
  • 1996 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1995 実績報告書
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hideto Kino, Nguyen Van De, Ha Viet Vien, Le thi Chuyen and Motohito Sano: "Paragonimus heterotremus Chen et Hsia, 1964, Found from a Dog in Vietnam" Jpn.J.Parasitol.44(6). 470-472 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 記野秀人,稲葉 宏,佐野基人: "北ベトナムにおける肝吸虫症の実態" Clinical Parasitology. 6(1). 58-59 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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