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日本語文法獲得過程における普遍文法と経験の相互作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06205108
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都産業大学

研究代表者

高橋 眞理  京都産業大学, 外国語学部, 講師 (20247779)

研究分担者 西垣内 泰介  大阪大学, 大学院・言語文化研究所, 助教授 (40164545)
大津 由起雄  慶應義塾大学, 言語文化研究所, 教授 (80100410)
研究期間 (年度) 1994 – 1996
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード文法獲得 / 普遍文法 / 語彙習得 / 日本語 / 経験
研究概要

文法獲得研究の方法論を確立する為に、普遍文法理論と文法獲得理論のこれまでの研究成果を整理・検討し、特に、普遍文法が文法獲得過程において果たす役割をどう促えるべきかについて議論を重ねた。得られた結論は次のようなものである。
1.大人と子供の文法の違いを「説明」する為に、「普遍文法のある部分がまだ成熟していない」という主張がされることがよくあるが、これには方法論上の問題がある。普遍文法と大脳・神経生理の関係を調べる有効な手段がほとんどない現状では、この主張は事実上、反証不可能だからである。
2.文法獲得の過程は常に普遍文法に規定されているという仮定を出発点とし、子供の言語行動が大人の言語行動と質的に異なる場合には、他の要因(語彙知識の不足や、言語以外の認知領域(文処理能力、記憶能力、注意力など)の未成熟)で説明できない場合にのみ、普遍文法のある場合がまだ発言していない可能性を検討するのが、言語学的に有効な研究方策であると考えられる。
3.最新の普遍文法理論は(Chosmky,1993,1994など)、子供が用いる文の構造的不完全さを語彙知識の不足に還元する可能性を示している。言語拾得の為に語彙知識の習得が必要なことは明らかである。語彙知識の習得が文法獲得の為の十分条件でもあることが確認できれば、文法獲得理論は少なくとも枠組みにおいては可能な限り最も単純な形をとることになる。「普遍文法の成熟」を持ち出すことを避けることができる点でも、この「文法獲得=語彙習得」説は大変魅力的である。今後はこのアイディアを検証する為に、語彙知識習得と句構造・統語規制発現との関係に焦点を絞り、研究を続ける予定である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 大津由起雄: "新・認知心理学講座第3巻言語" 東京大学出版会, (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2018-06-07  

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