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東南アジアの言語資料に見る国家意識の形成

研究課題

研究課題/領域番号 06206110
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪外国語大学

研究代表者

吉川 利治  大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (60030144)

研究分担者 菅谷 成子  名古屋女子大学短期大学部, 助教授 (90202126)
渡邊 佳成  岡山大学, 文学部, 助教授 (80210962)
桃木 至朗  大阪大学, 文学部, 助教授 (40182183)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード国家意識 / ラームカムヘーン王碑文 / チャンパ / 広南阮氏 / 王権 / 支配のイデオロギー / 中国系メスティーソ
研究概要

1.吉川は19世紀中葉の発見されたとする13世紀製作のラームカムヘーン王碑文が近現代のタイにもつ意味の重大さをめぐり考察した。碑文がタイの古代史を形成し、伝統文化の原点されるのはもちろん、その内容が国王と国民、国王と仏教、自由交易、平等の思想、博愛の精神など、きわめて近代的な制度・思想を語りその制度や精神が現代の国家統治に取り入れられ、タイの国家精神「ラック・タイ」やナショナリズムの思想を構築するのに寄与し、タイが国家意識を形成するのに大きな役割を果たしたと論じた。
2.桃木はベトナム中部のチャンパと広南阮氏政権を主な対象とし、日本で利用不可能な文献・碑文の調査・収集、研究動向調査などを行った結果、チャンパと広南阮氏の連続性、後者の国家意識の多様性などの新しい論点が浮上した。
3.渡辺はビルマ史における「転輪聖王」概念に見られる有限性の主張を手がかりとして、特にコンバウン王朝(1752-1855)の史料中に現れた支配領域の表現形態を分析考察し、当時の支配者の支配領域についての認識の重層性を明らかにした。すなわち、「地理的な空間の広がり」によって規定されるものから「人的な支配の連鎖」を主張するものまで、様々な有限性を持つ表現形態が同時に存在することを明らかにした。
4.菅谷は、フィリピンにおける国家意識形成の前提の一つをなるものとして、18世紀中葉以降中国系メスティーソが植民地社会の階層構造のなかで一つの社会集団としてその存在を顕在化させるい至った歴史的背景を明らかにすることを研究課題としたが、特にこの時期実施された中国人追放とマニラを中心とする中国人移民社会の変容という観点から分析を行った。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 菅谷成子: "18世紀中葉フィリピンにおける中国人移民社会の変容と中国系メスティーソの興隆" 東洋学報. 76-3・4(予定). 1-32 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 吉川利治: "泰緬鉄道機密文書が明かすアジア太平洋戦争" 同文館出版, 352 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 重枝豊・桃木至朗: "チャンパ王国の遺跡と文化" トヨタ財団, 116 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2018-06-07  

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