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高次筋収縮系における構造的・機能的再構築と力学特性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06213233
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関早稲田大学

研究代表者

石渡 信一  早稲田大学, 理工学部, 教授 (10130866)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード筋収縮運動系 / 筋原線維 / アクチンフィラメント / 心筋線維 / 細いフィラメントの再構築 / 顕微画像解析 / 分子モーター / in vitro滑り運動系
研究概要

本研究の目標は、バイオメカニクス研究の一環として筋収縮運動系を取り上げ、その構造と機能を、力学特性の面から明らかにすることにある。我々は特に、横紋筋線維(骨格筋と心筋)り収縮要素系(この主要な構成要素は、アクチン、ミオシン)と弾性要素系(コネクチン(タイチン)、ネブリンなど)を取り上げた。さらに、レーザー光ピンセット法を用いて筋収縮系を構成する単一分子モーター(アクチン、ミオシン分子複合体)の力学特性を検討した。(1)顕微鏡下における単一筋原線維の力学特性の研究においては、画像検出系に4分割フォトダイオ-を装備して時間分解能を向上させることができた。その結果、等尺性のみならず等張性条件下での研究が可能になった。この装置は、自励振動条件下での単一筋原線維の長さ振動の研究に応用された。(2)筋(原)線維内での細いフィラメントの構造的・機能的再構築の研究においては、昨年度からの研究を更に推進し、ウシ心筋線維束中でアクチンフィラメントが100%以上再構成されることを、超薄切片電子顕微鏡観察によって確認した。再構成されたアクチンフィラメントの本数は、元の細いフィラメントの本数とほぼ同じだったが、長さが平均で数十%長くなっていた。しかしこれだけでは、再構成筋線維において発生張力が200%以上にも達するという実験結果を説明できない。そこで、心筋線維中では発生張力が100%発揮できないような調節(因子)機構が働いているのではないかと推測された。(3)in votro滑り運動系においては、硬直条件(ATP非存在)下にあるHMM(ミオシン分子の酵素断片)一分子とアクチンフィラメントの間の結合力(実際は破断力)をレーザー光ピンセット法によって顕微計測し、平均9.2pNという値を得た。さらに、この実験系の張力-歪みの曲線からHMM一分子の弾性率を約0.6pN/nmと見積もった。この値は、筋線維を用いて得られたミオシン頭部の曲げの平均弾性率(約10億個のミオシン分子の平均)とほぼ同じ大きさであった(しかし我々の見積もった弾性率にはHMM分子以外の弾性要素の寄与が含まれている可能性があり、今後の検討課題である)。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2018-06-07  

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