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個体別シミュレーションによる肺呼吸システムの解明とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 06213235
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

和田 成生  北海道大学, 電子科学研究所, 講師 (70240546)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード肺呼吸 / 肺循環 / システム / シミュレーション / 力学モデル / 個体差 / バイオメカニクス
研究概要

形態や材料物性などの個体別の特性に対応できるように,要因レベルの力学現象から肺呼吸系と肺循環系が連成した力学モデルを構築した.その連成モデルを用いたシミュレーションを通じて肺呼吸システムの解明を試みた.また,その臨床応用へのアプローチとして人口呼吸時の吸入圧力の影響について検討した結果,以下の成果を得た.
1.これまでに報告されているヒト肺およびネコ肺の形態と材料定数に基づいて,自然呼吸時の肺循環シミュレーションを行った.得られた肺動脈部の血圧波形をフーリエ変換して各周波数成分に対する肺循環系の入力インピーダンスを求めた結果,実験で観察されるように,弾性血管内の脈波の伝播と分岐部における反射により,入力インピーダンスは周波数成分に依存することが示され,ヒト肺とネコ肺のインピーダンス特性の相違が定量的によく再現された.このことから,要因レベルから構築した力学モデルでは,モデル自体を変更することなく,形態や材料パラメタを適切に選ぶことにより,種々の個体別の特性を表現できることがわかった.
2.ヒト肺の人口呼吸時を想定し,吸入ガス圧力として口腔内圧を変動させたときのシミュレーションを行い,肺動脈部,肺胞毛細血管部,および肺静脈部における血圧波形および各心拍あたりの平均血流量を調べた.その結果,自然呼吸時に比べ人口呼吸時の血圧は,呼気時に高血圧側,呼気時初期に底血圧側に移行し,吸収したガス圧力の影響が顕著に現れることがわかった.また,自然呼吸時では肺動脈部に各心拍あたりの血流量の変動がみられるが,肺胞毛細血管部では安定し,人口呼吸時では各心拍あたりの血流量の変化が肺胞毛細血管部にも現れることが示された.人工呼吸において最適なガス交換状態を実現するためには,このような血流特性も同時に評価する必要があることが示唆された.

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Shigeo Wada: "Pulmorary Blood Flow Affected by Gas Pressure in the Lung" Abstracts of 2nd World Cong ress of Biomechanics. I. 131- (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 和田成生: "肺呼吸-肺循環連成モデルによる血流インピーダンスの検討" 日本機械学会講演論文集. 940-30. 104-106 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] H.Power: "Bio-fluid Mechanics" Computational Mechanics Publications, 301 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2018-06-07  

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