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超臨界二酸化炭素の酵素タンパク質の構造および活性に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 06214204
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

藤本 健四郎  東北大学, 農学部, 教授 (00005620)

研究分担者 遠藤 泰志  東北大学, 農学部, 助手 (60194049)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード超臨界二酸化炭素 / 酵素 / ペルオキシダーゼ / 動力学
研究概要

研究担当者は、超臨界二酸化炭素(SC-CO2)中で種々の酵素反応を行ったところ、ポリフェノールオキシダーゼやカタラーゼなどの金属を活性中心にもつ酸化還元酵素は、他の酵素に比べて不安定で容易に失活することを認めた。そこで本研究では、この金属含有の酸化還元酵素がSC-C02中で失活しやすい原因を追究するため、食品の劣化に関与し、かつ反応機構や活性部位の構造が比較的解明されているペルオキシダーゼを取り上げ、SC-CO2による酵素の阻害様式を動力学的に考察した。酵素としては西洋ワサビ由来のペルオキシダーゼを用い、リン酸緩衝液に溶解後、圧力10-20MPa、温度35℃のSC-CO2を導入した。その結果、酵素は処理時間とともに擬一次反応的に活性が低下したが、濃度が高い状態では酵素は安定化した。一方、SC-CO2による酵素の阻害様式を熱やpH低下による失活と比較したところ、Lineweaver-Burkプロットにおいて、SC-CO2処理では、基質のピロガロールに対し非括抗的、H202に対し不括抗的阻害様式を示すことから、熱やpH低下による阻害とは異なることが明らかとなった。またペルオキシダーゼの紫外可視部吸収スペクトルにおいて、酵素に含まれるヘム由来のSoret帯吸収(402nm)がSC-CO2処理により著しく減少すること、および円偏光二色(CD)分析においてヘム近傍の構造に由来する400-500nmのCDスペクトルがSC-CO2処理により正から負へと変化することから、SC-CO2によりペルオキシダーゼ内のヘムをめぐる立体構造が大きく変化していることが示唆され、このことが金属含有の酸化還元酵素が他の酵素よりもSC-CO2処理によって失活しやすい原因と思われた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shishikura,Fujimoto,et al: "Improved Lipase-Catalyzod Incorporation of Long-Chaui Futty Acids into MCT Assisted by SC-CO_2 Extraction" J.Aener.Oil Chem.Socy. 71. 961-967 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 遠藤・村上・藤本: "超臨界二酸化炭素による酵素の不活性化" 日本農芸化学会1994年度大会講演要旨集. 397- (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2018-06-07  

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