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分子動力学計算による密度ゆらぎの分子論とその実験的検証

研究課題

研究課題/領域番号 06214206
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京工業大学

研究代表者

岡崎 進  東京工業大学, 大学院総合理工学研究所, 助手 (70194339)

研究分担者 岡田 勲  東京工業大学, 大学院総合理工学研究所, 教授 (60011582)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード超臨界流体 / 密度ゆらぎ / 中性子散乱 / 分子動力学シミュレーション
研究概要

PVT曲線や溶質の溶解度等の諸物性と密接な関係を有していると考えられ、超臨界流体を特徴づける最も重要な物理的性質のひとつである臨界点近傍における大きな密度ゆらぎの現象の解明に焦点を絞り、分子動力学計算と中性子小角散乱実験の双方から系統的な研究を進め、これまで全く未知であったその密度ゆらぎに対するミクロスコピックな分子論的描像に関するいくつかの新たな知見を得た。
用いた試料は、二酸化炭素及びキセノンである。高エネ研の中性子源を用い、中性子小角散乱実験はWINK分光器を用い、また広角散乱実験はHIT分光器を用いて行った。また、密度ゆらぎの検討のためのMD計算は、超臨界キセノン分子約2万個の系に対し、LJポテンシャルでの臨界点より約15K高い温度で行った。
中性子散乱実験に関しては、二つの分光器を合わせ用いることにより、0.018A^<-1>から30A^<-1>まで3桁半に及ぶ広いQ領域での構造因子S(Q)の測定に成功した。ここにおいて、密度ゆらぎの大きな超臨界流体の構造に関する測定手法のひとつが確立されたということができる。この構造因子S(Q)のフーリエ変換として、あるいはMD計算からの軌跡に基づいた直接計算から求めた動径分布関数g(r)は、いずれも1からの系統的偏りを示し、ここにおいて密度ゆらぎを反映した実験量を示し得たということになる。特に、MD計算からの分子の投影図の直接観察、またボロノイ多面体解析、またその他の様々な統計力学関数から流体中における分子クラスターの生成が確認され、さらにはその大きさの分布を構成分子数や占有体積の分布により定量化した。そこでは、分布関数の関数形が、フラクショナルな指数関数となるということを見いだし、前年度までに行った、確率論モデルにおける取り扱いとの良好な対応を示した。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] R.Ishii: "Structural study of supercritical carbon dioxide by neutron diffraction." Fluid Phase Equilib.(印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] R.Ishii: "Intra and intermolecular structures of supercritical carbon dioxide" KENS Rep.(印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] S.Okazaki: "Reman spectroscopic study of rotational and vibrational relaxation of CF_3H in the supercritical state" J.Mol. Liq.(印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 岡崎 進: "超臨界流体の微視的状態" 化学と教育. (印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2018-06-07  

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