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金属間化合物TiAlの耐酸化性に及ぼす組織制御の影響

研究課題

研究課題/領域番号 06215216
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関横浜国立大学

研究代表者

吉原 美知子  横浜国立大学, 工学部, 助手 (70111705)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード金属間化合物 / TiAl / 高温酸化 / 組織制御 / 繰返し酸化 / 結晶粒径 / ラメラ分率
研究概要

金属間化合物TiAlを高温構造用材料として実用化するため、組織制御による機械的性質改善の研究が盛んに行なわれており、微細な等軸粒組織の方が延性は得られるが、ラメラ組織の方がクリープ特性は良好であることなどが明らかにされてきた。しかし、このような組織制御がTiAlの欠点のひとつである耐酸化性に対してどのような影響を及ぼすかは未だ明らかではない。本研究ではほぼ化学量論組成のTiAlを用い、加工および熱処理によってγ単相の結晶粒径を変化させた場合および熱処理によってγ単相とラメラを含む2相とに組織を変化させた場合について、組織制御が耐酸化性に及ぼす影響を調べた。
試料調整の際に表面に生じた加工層が組織の影響を不明瞭にすることを考慮し、電解研磨を施した試料を用いた。また、酸化試験の温度はTiAlの使用温度として想定されている750℃を中心とし、繰り返し酸化試験によって酸化の程度を評価した。
その結果、γ単相試料で結晶粒径が異なる場合でも、またγ/γ+α_2のように組織中のラメラ分率が異なる場合でも、結晶粒界を多数含む試料の方が酸化増量は小さかった。しかし、組織による差はかなり小さく組織の影響は元素添加の影響などと比べると小さい。酸化後の試料の表面観察では粒界上でルチルの成長が抑制されているのが認められた。
TiAlの酸化の際にアルミナが連続した外部酸化皮膜とならないのは合金中のAlの拡散係数が小さく、十分なAlが合金内部から表面へと供給されないことが一因と考えられる。一般に低温では結晶粒界での拡散係数は体積拡散係数よりも大きい。このため、750℃程度の温度では結晶粒界でAlの拡散が促進され、アルミナの生成量が多くなり、粒界を多く含む方が酸化増量が小さくなったと考えられる。これは粒界上でルチルの生成が抑制されており、むしろアルミナの生成が促進されていたという酸化表面の観察結果と一致する。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2018-06-07  

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