• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

2バンドハバ-ドモデルにおける朝永-ラティンジャー流体の変分的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06216208
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

横山 寿敏  東北大学, 理学部, 助手 (60212304)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード変分モンテカルロ法 / t-Jモデル / 酸化物高温超伝導 / 朝永-ラティンジャー流体 / モット転移
研究概要

今年度は多バンドモデルの基礎として、単バンドモデルに対し様々な基本的変分波動関数の性質を詳細に調べた。以下に主要な研究成果をまとめる。
1.1次元t-Jモデルに対して、フェルミ液体や朝永ラティンジャー(TL)液体の波動関数を適用して、その振る舞いを調べた。超対称(J/t=2)の場合には、グッツヴィラ-関数(GWF)がエネルギーや相関関数ばかりでなく電荷圧縮率χ_cや帯磁率χ_sなどの物理量に対しても、あらゆる電子密度で非常に良い波動関数となっている。ハーフフィルドで起こるモット転移近傍のχ_cやχ_sの臨界的振舞いは、J/t≦2の場合には、厳密な結果と定量的に一致し、ブリンクマン-ライス転移とは異なる結果が得られた。
2.酸化物高温超伝導体の有力なモデルと考えられる2次元t-Jモデルに対して、GWFやTL液体関数、様々な異方性の超伝導や反強磁性の秩序を持った波動関数を適用し、その安定性などを調べた。2次元では超対称な場合でも、GWFが安定な領域は低電子密度に限られ、dx^2-y^2波超伝導状態が安定な領域は広い。高電子密度領域ではGWFは、それ自身相分離に対して不安定であるが、この領域でエネルギーの低いdx^2-y^2波超伝導状態や反強磁性状態は、それ自身では安定である。
3.距離の自乗に逆比例する結合定数を持った一次元超対称t-Jモデルの厳密な低エネルギー励起状態の研究を、変分モンテカルロ法を用いて行なった。今年度は特に電子-正孔型の励起状態を調べた。ハーフフィルド系及び殆どスピン分極をした系以外では、フェルミ面近傍での励起はGWFでは表せないことが解った。
以上の研究成果を基にして、多バンド系の最適化された変分関数の構築する事が、来年度以降に残された重要な研究課題である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hisatoshi Yokoyama: "Variational Monte Carlo Studies of t-J-type Models" Journal of Physical Society of Japan Supplement. (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2018-06-07  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi