研究課題/領域番号 |
06216223
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
伊藤 満 東京工業大学, 工業材料研究所, 助教授 (30151541)
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研究分担者 |
稲熊 宜之 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (00240755)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1994年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 超伝導 / 遷移金属 / 電子伝導性 / 拡散 / 比熱 / 磁性 / 電気化学 / 層状酸化物 |
研究概要 |
本研究では非銅系の電気伝導性新層状酸化物を探索し、それらの中から超伝導を示す物質を見つけだすことにある。本年度はおもに3d系の遷移金属の中からTiを、4d、5d系遷移金属の中からRh,Ru,Irを選択しそれらの新物質を合成し電気的、磁気的性質を調べた。また、既知の物質であるLa_2CuO_<4+δ>とLa_2NiO_<4+δ>の単結晶を育成しこれらの中で酸素の動きを比熱測定により詳細な検討を行うとともにLa_<2-X>Ba_xCuO_4多結晶については電気化学的手法により酸化処理を試みその超伝導特性の変化を調べた。 3d系の層状酸化物La_<2/3>TiO_<3-δ>については3.5Kで超伝導転移の兆候を観測したが、現在までのところその体積分率は小さいため精密に酸素量制御した試料についてより詳細な検討を行う必要があることが明らかになった。 4d系の新化合物Sr_<2-X>La_XRhO_4においてはx【less than or equal】で金属的に伝導性が現れることが明らかになった。またSr_<n+1>La_nRuO_<3n+1>においてはn=∞,2でRu^<4+>が低スピンを、n=1で高スピン状態をとることが明らかになった。 5d系のSr_2IrO_4についてはSrのBaとCaによる置換を行い粉末中性子線構造解析を行った結果、原子間距離の変化にも関わらず強弱磁性転移温度は変化しないことが明らかになった。 La_2CuO_<4+δ>とLa_2NiO_<4+δ>の単結晶を作成し断熱法による比熱測定を行ったところ、前者ではイオンの変位による相転移が後者では酸素の拡散を伴う相分離が観測された。La_<2-X>Ba_xCuO_4多結晶の電気化学的手法により酸化処理を試みたところ、特異組成x=0.125でも30Kの超伝導転移を示すことが明らかになった。
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