研究課題/領域番号 |
06217217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
清水 功雄 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50134820)
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研究分担者 |
丸山 洋一郎 早稲田大学, 理工学部, 助手 (30257216)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | パラジウム-二酸化炭素錯体 / 炭素ガス固定化 / ギ酸合成 / アリル化反応 / カルボニル化反応 / パラジウム触媒 / π-アリルパラジウム |
研究概要 |
既に、パラジウム-二酸化炭素錯体の合成とその反応性に付いては昨年度までに成果が得られている。また、パラジウム錯体触媒による二酸化炭素の還元によって、ぎ酸に変換できることも見出だしている。本年度は特にアリル化合物の反応の活性化に二酸化炭素が有効であることを見出だし、パラジウム触媒によるアリル化合物の求核剤との反応やカルボニル化反応を検討した。まず、アリル型アルコールと二級アミンをパラジウムテトラキストリフェニルホスフィン錯体触媒存在下、二酸化炭素雰囲気下で反応させると、室温で速やかにアミンのアリル化が進行し、三級アリルアミンが得られることが分かった。さらに、β-ケトエステルなどの活性水素化合物のアリル化反応も同様な反応条件下で進行することが分かった。また、同様の条件下でジアリルアミンの不均化反応も速やかに進行し、アリルアミンとトリルアミンが得られた。この様に、これまでアリル化反応では反応性の低かった、アリルアルコールやアリルアミンが二酸化炭素の存在下で活性化されることを見出だした。これらは中間体として炭素モノアリルやN-アリルカルバミン酸が生成し、これらがパラジウム触媒と反応するものと考えられる。最後に、このような反応性の向上をアリル化合物のカルボニル反応に利用した。二酸化炭素圧下でのアリル化合物のカルボニル化は中性条件下でも速やかに進行し、不飽和カルボン酸が収率良く合成できた。
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