研究課題/領域番号 |
06218205
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
秋山 公男 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (10167851)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 時間分解分光法 / 電子スピン共鳴 / エネルギー移動 / 電子スピン分極 / スピン動力学 |
研究概要 |
(1)分子内・三重項-三重項エネルギー移動過程での電子スピン分極移動 前年度までの成果を受けて、分子間の相対的配向に比較的自由度を持つ分子内エネルギー移動系について検討した。エネルギー移動速度が充分に速いときには励起三重項種の磁気量子化軸は外部磁場方向ではなく分子固有の主軸系間相互の射影を考慮することで、観測されるエネルギー受容体の電子スピン分極が説明できることを明らかにした。また、分子内光電子移動系についても検討し、エネルギー移動系と同様の取り扱いを行うことで解釈できることを明らかにした。 (2)光反応初期過程で観測される電子スピンの異常分極 芳香族カルボニル化合物の分子間水素引き抜き反応過程で観測されるラジカル種の電子スピン分極についてパルスEPR法を用いて検討した。詳細な速度論的解析により、以前から論議になっていた全吸収型の分極が熱分布に達した励起三重項種の反応により生成するものと結論された。 さらに、重原子を含むキサンテン系色素とキノン類との間での光誘起電子移動反応について検討し、電子スピン分極に与える重原子の効果について明らかにした。この中で、スピン軌道相互作用が重要な役割を果たしている新たな電子スピン分極機構を提案した。
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