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動的な電子状態理論による電子移動反応

研究課題

研究課題/領域番号 06219203
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関室蘭工業大学

研究代表者

太田 勝久  室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (50152129)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード電子状態理論 / 電子移動 / 水素結合
研究概要

水素結合により結び付けられた電子供与体と受容体間の電子移動機構をFermiの黄金則にもとづいて解析した。すなわち[CH_2-COOH:::COOH-CH_2^<(-)>]という二重水素結合を持つモデル分子系で、電子遷移行列要素V_<AB>(∝√k_<ET>)と、その分子構造依存性、プロトン移動とのカップリングを検討した。空間対称性の破れたUHF解を透熱型電子波動関数として採用し、STO-3G基底を用いた。モデル分子両端のCH_2基上のp_π軌道が電子授受の主要な軌道である。その結果、対称な分子構造D_<2h>でエネルギーもV_<AB>も極大値となり、水素結合ポテンシャルはC_<2h>構造変形に対してdouble wellとなった。このことは重水素置換により電子移動が減速されることを示唆している。また、直接移動(turough-space)と間接移動(through-bond)に基づく解析を行うためにThoulessの展開定理に基づいた分割式を考案し適用した。すなわち電子移動の始・終状態波動関数のThouless展開により、電子遷移行列要素V_<AB>をthrough-bond機構とthrough-space機構部分とに展開係数次数に従って分割した。その結果、まず上記の二重水素結合を持つモデル分子系において、空間対称性の破れたUHF波動関数を生成する主な励起演算子は、HOMO-LUMO遷移であり、そのThouless係数の局在は良好であった。また、through-bond、through-space両成分に分割したV_<AB>値は、ともにD_<2h>構造で極大値をとり、V_<AB>^<TS>(through-space)がV_<AB>値全体の90%を占めた。しかしながら、構造変化に伴うV_<AB>値の変化量の75%はV_<AB>^<TB>(through-bond)成分に由来していることがわかった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2018-06-07  

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