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理論化学計算に基づく高選択的有機反応の設計

研究課題

研究課題/領域番号 06219207
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京工業大学

研究代表者

中村 栄一  東京工業大学, 理学部, 教授 (00134809)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードキレーション / ab initio分子軌道法 / アリル金属 / 立体選択性
研究概要

本研究は,ab initio分子軌道法計算によって複雑な有機反応の選択性の発現要因を解明し,これを実験結果に照らして評価しながら新有機反応の設計を行うものである。本年度は,キレーション制御のアルコキシカルボニル化合物への付加反応に関する理論的研究とアリル金属を中心に有機金属会合体の反応の遷移状態と反応性を検討した.
(1)配位性官能基を有するカルボニル化合物への有機金属試薬による求核付加反応は有機合成化学上重要な反応であり,α-アルコキシカルボニル化合物への付加反応では一般に高い立体選択性が発現する.キレーション制御野付加反応に関する実験的検討は現在まで数多く行われてきているが,付加反応の経路に関する詳細な検討は実験的に極めて困難である.そこで本研究ではab initio分子軌道法を用いてキレーション経由の反応経路を検討した.その結果,キレーション制御のカルボニル化合物への付加反応において,キレート錯体を一旦形成すればキレーションを保って付加が進行することが明らかとなった.また従来のキレーション経由の反応に関する常識とは異なり,キレーションによる加速効果とキレーション制御で発現する立体選択性とは一般に無関係であることを示した。
(2)アリル金属試薬のオレフィン類への付加反応.アリル亜鉛試薬の付加反応に関して,アルキニル金属への付加反応がオレフィンに比べ速やかに起こるという実験事実に注目し検討を行った結果,2つの金属が会合体を形成することにより遷移状態を安定化することを見いだした.また,我々が実験的検討を行なったキラルなアルコキシアリル亜鉛試薬のシクロプロノペノン類への付加で高い立体選択性が発現する原因に関しても付加の遷移状態を求めることによる検討も現在行っている.

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Seiji Mori: "Theoretical Studies on Chelation Controlled Carbonyl Addition. Me_2Mg Addition to α-and β-Alkoxy Ketones and Aldehydes" J. Am. Chem. Soc.(印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2018-06-07  

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