研究課題/領域番号 |
06220202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藪崎 努 京都大学, 理学部, 教授 (60026127)
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研究分担者 |
高橋 義郎 京都大学, 理学部, 講師 (40226907)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 時間反転対称性 / ランタン核 / 中性子 / 陽子偏極 / ナフタレン / ペンタセン / パラテルフェニル / レーザー |
研究概要 |
我々はこれまで熱外偏極中性子と偏極ランタン核との原子核反応における時間反転対称性の破れの検証実験を実現させるべく研究を行ってきた。まずターゲット核であるランタン核の動的偏極を初めて行い、約20%の偏極度を得た。また磁場中での中性スピン回転に伴う感度の低下を克服する新しい方法を提案した。また中性子スピンの偏極器、解析器として役立つ高温低磁場での陽子偏極の達成を行ってきた。 本年度はこれまでに得られた結果の検討及び最適化を進めているところであるが、特に高温低磁場での陽子偏極実験において大いに進展があった。前年度までに我々は、室温及び3kGの低磁場下において窒素レーザー及びXバンドのマイクロ波をペンタセン分子を微量ドープしたナフタレン結晶に照射することにより約1%の核偏極度を得ていた。レーザー強度を上げたときの陽子偏極の振舞いを詳細に調べた結果、レーザー照射による結晶の温度上昇が核スピン緩和時間を著しく減少させていることが判明した。この結果に基づき、液体窒素温度で結晶を冷却することにより核スピン緩和時間の減少を抑え約10%もの陽子核偏極度を達成することができた。これは最高の増大率に相当し、またこの値は液体ヘリウムを使用せずに得られた最も高いものである。さらに我々はナフタレン以外の結晶を用いた高偏極も実現した。パラテルフェニル結晶はペンタセン分子のドープ率が高くできるためより高偏極が可能であるとの予想のもとに実験を行い、室温において約1%の偏極率を最近得た。偏極率はナフタレンと同程度であるが、より短い時間で偏極が達成できるという特徴がある。さらにペンタセン分子ドープ量を増大させたり、また窒素温度で実験を行うことによりさらに偏極率は増大させることができるものと考えている。
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