研究課題/領域番号 |
06221221
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
スクリャニン エブゲニ- 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (70260510)
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研究分担者 |
武部 尚志 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助手 (60240727)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 可積分系 / 変数分離 / 関数的Bethe Ansat_2 / Calogero Moser模型 / 力学的γ行列 / Jack多項式 |
研究概要 |
古典力学及び量子力学における完全可積分系に対する変数分離と関数的Bethe Ansatzを研究した。古典力学で逆散乱法で解ける系に対しては、Baker-Akhiezer関数の極の位置から分離された座標を求める簡単な処方箋が知られているが、多くの場合この構成は量子力学系に対してもそのまま通用する。 本研究では、楕円関数型Calogero-Moser modelを主に調べた。この系は、Weierstraβの楕円関数で記述されるpotentialによって相互作用する1次元粒子系である。この系は、特にそのtrigonometric limitでは多くの物理系への応用があり、また、それ自身も表現論の深い問題と関係する。 新たにLax作用素の成分の間のPossion bracketsがγ行列で記述される事を示し、これによって可積分性の新しい証明が得られたが、このγ行列は多くのよく知られた他の系のγ行列と違って力学変数に陽に依存しているため、強力なYang-Baxter方程式とそれに伴う種々のテクニックを使う事は難しい。 しかし、3粒子の系については古典力学系でも量子力学系でも変数を分離することができた。対応するspectral problemは3階の常微分方程式で記述される。この方程式は楕円関数を係数とする確定特異点型で、Lame方程式の一般化である。 Amsterdam大学のV.Kuzentsovとは上の系の退化した場合であるtrigonometricの場合を研究した。対応する固有関数(A_2型root系のJack多項式)を二つの一変数_3F_2型超幾何多項式の積に変換する積分作用素を構成し、その逆作用素を考える事で、Jack多項式の新しい積分表示を得た。
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