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マグマ中における元素拡散同位体効果の実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06222215
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

土山 明  大阪大学, 理学部, 助教授 (90180017)

研究分担者 植田 千秋  大阪大学, 理学部, 講師 (50176591)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード拡散 / 同位体効果 / 珪酸塩メルト / 分子動力学シミュレーション / 高温高圧実験 / 同位体質量分別
研究概要

マグマの起源や分化を議論するとき同位体組成は重要なパラメータのひとつである。マグマ系における融解や結晶作用は高温でおこるので、固-液平衡に起因する同位体質量分別はほとんどおこらない。一方、マグマ中を同位体をもつ元素が拡散するときには、拡散種の質量,m:,によって拡散係数,D:,が異なるので、同位体質量分別がおこることが基体される。我々は、最近MCシミュレーションによりMgOメルト中でのMg,Oの自己拡散係数の同位体効果に関して、おおよそD∝m^<-0.1>の関係があることを示した。これは分子運動論から期待される関係(D∝m^<-0.5>)と比べて、質量依存性がかなり小さい。本研究では、このD-mの関係が、珪酸塩メルトでも成り立つのかどうかを明かにするため、珪酸塩メルトでのMDシミュレーションおよび室内実験による研究をおこなった。
MDシミュレーションは、MgOおよびMgSiO_3メルトについてCaO-MgO-Al_2O_3-SiO_2系のポテンシャルパラメータを用いておこなった(N=1200,T=4000K,p=1 bar)。Oの自己拡散係数の質量依存性は、MgOに比べてMgSiO_3メルトの方が小さいことがわかった(MgO;D∝m^<-0.092±0.014>、MgSiO_3;D∝m^<-0.061±0.013>)。これはMgSiO_3メルトの方がMgOに比べてよりpolymerizeされているためと考えられる。
一方、Si-Geを相互拡散させた実験の試料(NaAlSi_2O_6-NaAlGe_2O_6系,T=1400℃,p=9.5kb,t=4hrs)について、二次質量分析装置(SIMS)を用いてin-situでSiの同位体比(^<30>Si/^<28>Si)変化を測定した。Siの拡散距離に応じて100‰を越える大きな同位体質量分別が認められた。もしこの結果が正しいとすると、D∝m^<-0.5>程度の大きな質量依存性が期待される。これはMDシミュレーションの結果と一致せず、今後の課題である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] A.Tsuchiyama,K.Kawamura,T.Nakao and C.Uyeda: "Isotopic effects on diffusion in MgO melt simulated by the molecular dynamics (MD) method and implications for isotopic mass fractionation in magmatic systems" Geo chim. et Cosinochim. Acta. 58. 3013-3021 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 土山 明: "マグマにおける元素拡散同位体効果" 月刊地球. 17. 46-51 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2018-06-07  

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