研究課題/領域番号 |
06224202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
川添 良幸 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30091672)
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研究分担者 |
進藤 浩一 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (10004384)
高橋 学 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50250816)
胡 暁 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (90238428)
大野 かおる 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (40185343)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | フラーレン / 電子状態 / 振動状態 / 第一原理 / 炭素クラスター |
研究概要 |
C_<60>およびC_<70>の作るfcc、hcp、sc相に対し、我々が独自に開発した全電子・全ポテンシャルを扱う混合基底第一原理バンド計算法により、結晶中におけるフラーレンの向きまでを考慮した精密な電子状態計算を行った。この単位胞内に最大280個までの炭素原子を含む大規模計算により、特にC_<70>に関しては世界に先駆けて、金表面上のその結晶状態が主としてhcp相であるという新しい知見を得た。これらの計算結果は、単独および光吸収の実験家との共同研究としてまとめて発表された。 また、フラーレン生成のメカニズムを理解するため、同じ混合基底を適用して以下のような一連のダイナミックシミュレーションを行った。1.グラファイト小片、C_<60>およびそのアイソマ-等に対する温度条件を変えた安定性検討。2.C_<58>+C_2プロセスによるC_<60>再現。3.C_<60>+C_2およびC_<60>+C_3プロセスによる化学反応性の検討。4.C_<60>+C_<60>プロセスによるダイマー化。これらにより、従来実験的には短時間過ぎて測定することができず、理論的には複雑過ぎるため検討困難であったフラーレン生成の最終過程の一部が明らかになった。 以上のシミュレーション計算結果は、全て専用のアニメーション装置により可視化され、サイエンティフィック・ビジュアリゼーションとして研究者に理解しやすい形にまとめられた。
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