研究課題/領域番号 |
06225228
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
南 享 九州工業大学, 工学部, 教授 (10029134)
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研究分担者 |
市川 淳士 九州工業大学, 工学部, 助教授 (70184611)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 不斉合成反応 / 不斉アルキル化 / 不斉ホスフィンカルボン酸 / 光学活性ロジウム触媒 / 不斉挿入反応 |
研究概要 |
触媒的不斉合成による光学活性化合物の合成を可能にする光学活性ホスフィン配位子の構築は合成化学、工業化学において極めて重要である。本研究では従来知られていないカルボキシル基を有する光学活性なモノホスフィン及びジホスフィン配位子の開発と不斉触媒反応への応用を行なった。 (1)光学活性ホスフィンカルボン酸配位子の合成 先に我々が開発した種々の環サイズを有するシクロアルカンホスフィンカルボン酸1a-c(n=4〜6)をシクロアルケンカルボン酸エステルとジフェニルホスフィンより簡便にしかも高収率で合成することに成功した。開発したホスフィンカルボン酸と酒石酸より調製したコハク酸イミド誘導体を反応させることにより、光学活性ジホスフィン2aを合成した。さらにリン酸基で修飾された光学活性モノホスフィン配位子3a及びジホスフィン配位子3bの合成に成功した。 不斉アリリックアルキル化反応への反応 我々の開発した光学活性ホスフィンカルボン酸及びそれから誘導した光学活性ホスフィン配位子の触媒反応への利用を検討した。鎖状及び環状π-アリルパラジウム中間体のホスホノ酢酸エステルによる不斉アリリックアルキル化反応を行なった。前者及び後者の反応の場合、例えば(-)-DPCBC(1a),(-)-DPCPC(1b)を配位子として用いた時79%ee,77%ee及び44%ee,55%eeの光学収率の不斉アリリックアルキル化生成物を与えた。 (3)β-ラクタム類の不斉合成反応への反応 我々の開発したDPCPro Coxideと三塩化ロジウムより調製した光学活性ロジウム触媒存在下、α-ジアゾ-α-ホスホノアセトアミドのC-H挿入反応を行なったところ、リン官能基を有するカルバセファム誘導体が27%eeの光学収率で得られた。
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