研究課題/領域番号 |
06225229
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
國枝 武久 熊本大学, 薬学部, 教授 (80012649)
|
研究分担者 |
石塚 忠男 熊本大学, 薬学部, 助手 (60176203)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 不斉補助剤 / オキサゾリジノン / イミダゾリジノン / アミノアルコール / 1,4-付加反応 / メソ型環状ジカルボン酸無水物 / 不斉還元 |
研究概要 |
1.三環性2-オキサゾリジノン及び類似骨格体の合成と利用 2-オキサゾロンとヘキサメチルシクロペンタジエンとの[4+2]環化付加体(HMCOx)を2-exo-メトキシアポカンファンカルボン酸を用いて光学分割することにより、両対掌体を光学的に純粋に合成し、不斉アルキル化反応及び不斉Diels-Alder反応における不斉補助剤として従来のEvans型不斉補助剤をはるかに凌駕するほとんど完全な不斉制御能を持つことを明らかにした。また、従来あまり高い選択性が報告されていなかった1,4-付加反応においても高いジアステレオ選択性が発現し、とくにLithium N-trimethylbenzylamideの付加では、溶媒をTHFからCH_2Cl_2へと変えるだけで選択性が逆転するという興味深い事実を見いだした。 2-イミダゾリジノンをアントラセンの[4+2]還付付加反応からも1-メチル-2-イミダゾリジノンの両対掌体を同様に合成し、類似骨格を持つ2-オキサゾリジノン体とほぼ同等の性能を持つ不斉補助剤であることも明らかにすることができた。 2.ビシクロ骨格系アミノアルコール類の合成と利用 上記2-オキサゾリジノン類を開環する事により得られる2-アミノアルコール類のN-スルホニル体のLi塩は、meso-型環状酸無水物の開環においてほぼ完全なジアステレオ選択性を示すことを明らかにした。また、HMCOxの開環アミノアルコール体は、BH_3によるケトン類のエナンチオ選択的還元反応の触媒として有効であることもわかった。
|