研究課題/領域番号 |
06226101
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
中村 良治 福井大学, 工学部, 教授 (80020189)
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研究分担者 |
千田 貢 福井県立大学, 生物資源学部, 教授 (90026419)
末 信一朗 福井大学, 工学部, 助手 (90206376)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1994年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | NAD(H) / 補酵素循環再生 / 修飾電極 / 高分子化補酵素 / メディエータ / 生物電気化学 |
研究概要 |
電気化学的過程を含む酵素反応に対し新しい分子変換の場を提供し得るような高分子化補酵素並びにメディエータ及び補酵素固定化電極の設計、さらにNAD^+を系内に閉じ込めたシステムの構築を目指し、NAD^+の水溶性高分子担体への固定化及び高分子化NAD^+の電気化学的特性や高分子化NAD^+を用いた共役酸化還元酵素反応による電子伝達について検討を行った。NAD^+固定化アルギン酸(Alg-NAD^+)の調製にあたり、NAD^+の固定化率をカルボキシル基に対して約20〜0.5%に制御でき、それぞれ約80〜90%の補酵素活性を得た。Alg-NAD^+は、メチルビオローゲン及びジアホラーゼ存在下でのCVグラムでは、NADHの正常な酸化波が見られた。つぎにピーク電流の掃引速度依存性から求めた遊離のNAD^+に対する見かけの拡散係数は、Alg-NAD^+は高分子化されているのにもかかわらず大きな値を示し、これより、高分子鎖上に固定化されたNAD^+を介して電子伝達が円滑となり、電極反応が容易に進むと判断した。次に、PAA修飾電極のアミノ基にPEO酸を介してNAD^+を導入した。導入NAD^+は酵素反応及びメディエータと酵素を介しての電解還元により、いずれも正常な還元体となった。次に、この電極にビオロゲン誘導体を固定化し補酵素-メディエータ固定化複合電極を調製した。ジアホラーゼ存在下で、本複合電極に導入されたNAD^+は正常に機能することが確かめられた。以上から、クリーンな系での補酵素電解再生型酵素反応システムの構築が可能となった。
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