研究課題/領域番号 |
06226212
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
藤原 尚 近畿大学, 環境科学研究所, 助教授 (30190101)
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研究分担者 |
古川 尚道 筑波大学, 化学系, 教授 (80015966)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 高配位化合物 / ヘテロ原子 / 電極酸化 / 活性種 |
研究概要 |
本研究では、含ヘテロ元素化合物から電気化学的手法を用い、新規原子価結合形成による超活性反応種を創成することを目的とし、ヘテロ元素が空間をとうし相互作用可能な原子の配列を考慮した、複数個の原子を含む鎖状及び環状化合物を合成した。これら分子の原子上に電気化学的手法を用い、ラジカルカチオンやジカチオン種の発生と高配位活性種の生成を試みると共に、それらの電気化学的挙動について研究した。 一般にセレニドの酸化電位は約E_p=+1V(vs.Ag/0.01MAgNO_3)であり、その電極酸化は不可逆である。このように電極表面上に生成したヘテロ原子のカチオンラジカル等のカチオン種は不安定で酸化還元過程は不可逆である。ところが、驚くべきことに分子内3個のセレン原子を含むトリスセレニドでは、その電極酸化は可逆であった。鎖状のアルキルセレニドとして初めて電極反応の酸化還元過程で可逆性を示した。これは、分子内セレン原子間相互作用に起因するものである。 分子内にイオウ、セレン、スズを含む新規な中員環状および大環状化合物の合成に成功し、イオウ-スズ原子間およびセレン-スズ原子間結合形成の電気化学的挙動について調べた。 環状ビステルリドはハロゲンと容易に反応し、分子内に2個の超原子価結合を持つジハロジテルランを定量的に与える。カルコゲン元素において、超原子価二量体の単離は初めてであり、その電気化学的性質について研究した。
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