研究課題/領域番号 |
06226216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
横山 憲二 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (80242121)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 酵素電極 / メディエーター / シミュレーション / バイオセンター / グルコースオキシダーゼ |
研究概要 |
これまでに酵素電極のシミュレーションは種々行われているが、簡略化されたモデルにより計算されているものがほとんどである。しかし酵素膜内では基質やメディエーター濃度は酵素反応により不均一となるので、厳密なシミュレーションを行うためには酵素膜内での基質やメディエーター濃度の不均一性を考慮する必要がある。またこれまで本研究者が行ってきたシミュレーションでは、基質濃度過剰の場合、メディエーター濃度過剰の場合の2種の場合について分けて計算していた。本研究ではこのような場合分けをせず、基質濃度、メディエーター濃度両者に依存した酵素電極の電流値を計算した。またグルコースオキシダーゼ(GOD)固定化電極のメディエーターとしてベンゾキノン(BQ)を用い、グルコースに対する応答値を調べ実験値と計算値を比較した。さらに種々のパラメータの決定を行った。まずメディエーター型酵素電極の電流値シミュレーションを行った。すなわちメディエーター型酵素電極のモデルを考え、定常状態の酵素膜内における基質および還元型メディエーターの濃度について連立2階微分方程式を得た。変数の無次元化処理後ルンゲクッタ法で数値解を求め、基質およびメディエーターの酵素膜内での濃度分布を得た。計算はC言語で書いたプログラムをUNIXワークステーション上で走らせることにより行った。一方、電流値Iは基質およびメディエーター濃度が無限大時の電流値I_<max>で規格化し、III_<max>の値で評価した。次にメディエーター型GOD固定化電極を作製し、BQを含むリン酸緩衝溶液中でグルコースに対する酸化電流値を調べた。次に本モデルに基づく計算結果および実験結果を比較検討した。その結果、適切なパラメータを設定することにより、実験値と計算値はよい一致を示した。本研究により基質、メディエーターに関して全濃度範囲での応答値の解析が行えるようになった。
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