研究課題/領域番号 |
06226220
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
大塚 潔 東京工業大学, 工学部, 助教授 (60016532)
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研究分担者 |
山中 一郎 東京工業大学, 工学部, 助手 (90240051)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 炭酸ジメチル / 塩化銅電極 / カルボニル化 / 気相有機電解合成 / メタノール / 一酸化炭素 / 隔膜反応法 / ギ酸メチル |
研究概要 |
炭酸ジメチルは、有機合成試薬として大量重要な化合物である。従来、炭酸ジメチルは猛毒のホスゲンとメタノールから合成されていた。これに換わる炭酸ジメチルの合成法として、メタノールと一酸化炭素から合成する方法が研究され、一部工業化されている。しかし、この方法は高温高圧の反応条件を必要としている。本研究では、新規なメタノールと一酸化炭素からの炭酸ジメチル合成法として、隔膜反応器を用いた気相電解合成法の適用を試みた。既に、平成5年度において塩化パラジウムをグラファイトに担持したアノードが、メタノールの電解カルボニル化反応に活性を示し、確かに炭酸ジメチルが生成することを見出している。6年度は、炭酸ジメチル合成に活性な他のアノード電極触媒の探索を試みた。その結果、塩化銅をグラファイトに担持した電極が塩化パラジウム電極に匹敵する活性を示すことを見出した。この電極について、電解電圧、メタノール圧、一酸化炭素圧、反応温度の影響など、各種速度論的検討を行った。その結果、炭酸ジメチル生成速度は、電解電圧1.2V以上で急激に増加し、メタノール圧に2次、一酸化炭素圧に1次に依存した。又、反応温度は低い方が炭酸ジメチル生成速度が高いことが解った。電解電圧を低減させるために、カソード室に酸素を導入したところ、炭酸ジメチルが生成し始める電圧が約0.6V低下した。この様な反応条件の最適化により、大気圧下、電解電圧0.6V、反応温度70度で炭酸ジメチルが効率よく合成できることが解った。
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