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活性有機ケイ素イオンによる気相イオン分子反応と合成設計へのアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 06227247
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関奈良女子大学

研究代表者

山本 正夫  奈良女子大学, 理学部, 教授 (80028159)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードAlkylsilane / EI Mass Spectrometry / Ion-molecule Reaction / ab initio MO Calculation
研究概要

有機ケイ素化合物の溶液反応では,カルボカチオンの空のp軌道とSi-Cのσ結合間の共役(σ-π共役)により,β位のカルボカチオンがケイ素原子により安定化を受ける.アルカンやシクロアルカンの炭素原子をケイ素原子で置換えたアルキルシランやシラシクロアルカンなどのEIMSには,溶液反応で見つかっている反応と同じあるいは似た分解からのイオンが存在することが分かった.σ-π共役による安定化イオンとそれからのエチレン脱離イオンの生成がこれに当たる.
この逆反応であるイオン分子反応の可能性についてはMS/MS法を用いて検討した.CH_3SiH_2C_4H_9,(CH_3)_2SiHC_4H_9,(CH_3)_3SiC_4H_9とそれらの重水素化合物9種すべてを合成した.中性分子,分子イオン,フラグメントイオンの安定化構造とエネルギーの計算,およびC_2H_4をCH_3SiH^+_2に近づけてきときの反応のPotentiol Energy Surfaceをab initio MO計算で求めた.計算プログラムはGAUSSIAN 92,計算機はIBM-ワークステーションIBM7006-41Tを用いた.計算の結果,Si-C結合とβ位の炭素原子の空のp軌道が平行になって共役が出来,C-C結合は短くなって二重結合性を帯びることが分かった.ケイ素上のメチル基の増加と共にSi-Cの結合角は小さくなり,共役が強くなる.スペクトルではメチル基の増加と共にσ-π共役イオンは減少するが,これはSi-C結合開裂との競争反応の結果と考えている.PESは2つの安定化構造の存在を示し,両者にほとんどエネルギー差がないことから,分解反応から生成するm/z73はσ-π共役イオンに,イオン分子反応から生成するm/z73はπ-complex型のイオンになるものと推察できた.イオン分子反応では残念ながら目的とするCH_3SiH_2CH_2CH^+_2を得ることは出来なかった.その理由はこの反応の速度定数が衝突室の滞在時間より小さいためと考えられる.イオンサイクロトロンを用いるFTMSでこの点を解決するよう準備している.

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takae Takeuchi: "Fragmentation Mechanisms of Butylmethylsilane,Butyldimethylsilane,and Butyltrimethylsilane Ions in El Mass Spectrometry.1.Experimental Approach" J.Mass Spectrom.Soc.Jpn.43. 53-63 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2018-06-07  

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