研究課題/領域番号 |
06227266
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
柏村 成史 近畿大学, 理工学部, 講師 (50152632)
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研究分担者 |
村井 義洋 近畿大学, 理工学部, 助手 (70247948)
庄野 達哉 近畿大学, 理工学総合研究所, 教授 (80025858)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 反応性電極 / マグネシウム / 電極還元 / 芳香族化合物 |
研究概要 |
我々は、反応性電極としてマグネシウム電極を用いる電極還元系が極めて強い還元力を有し、かつ、興味深い反応性を有することを既に見い出し、この反応系を用いた広範な有機合成反応を既に開拓している。本重点領域研究では、トロポン、アズレン等の非ベンゼン系芳香族化合物を、反応性電極にマグネシウムを用いて電極還元するという新しい手法により、種々の金属と非ベンゼン系芳香族化合物との安定な錯体の合成とその有機反応への応用を行うことを目的として研究を行った結果、種々のアルキル置換基を有するアズレン誘導体を反応性電極としてマグネシウムを用いて電極還元することにより、アズレン誘導体2分子が7一位で位置選択的にカップリングした層状マグネシウム-錯体が高収率で生成することを見い出した。また、これらの層状マグネシウム-錯体とサマリウム、ユーロピウム等のランタノイド類の金属塩を反応させることにより、対応するランタノイド金属錯体が効率良く生成することを明かにした。さらに、上述のマグネシウムおよびランタノイド錯体と種々の親電子剤との反応を検討した結果、これらの錯体が高い求核性を有しており、ハロゲン化ルキル、アルデヒドおよびケトン等の種々の親電子剤と位置選択的に反応することをも見い出した。これらの生成物が容易に酸化されてアズレン誘導体を再生することを明かにし、この反応を用いてアズレン類の2一位に位置選択的に置換基を導入する有効な方法を開拓することにも成功した。
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