研究概要 |
ガンマ線測定用の大容量Ge(Li)検出器を用いて,原子核研究所の14GHzECRイオン源からの高エネルギーX線(数100KeVまで)の精密測定を行った。ECRイオン源の中の高エネルギー電子は,イオン源の磁場強度の分布に対応して,空間的に一様に分布しているのではないことが知られている。今年度は,精密なX線コリメーターを製作して,プラズマチェンバー内をスキャンし,電子のエネルギー・スペクトルを測定した。詳細は現在解析中であるが,これまでに判明したことは,次のようなことである。 (1)コリメーターがプラズマ・チェンバーのどこを見るかによって,高エネルギーX線強度が2桁以上異なる。 (2)上記のことに応じて,エネルギー・スペクトルが大きく違う。これらの事実を更に詳しく測定する予定である。
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