研究課題/領域番号 |
06229206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
木村 正廣 大阪大学, 理学部, 助教授 (40028238)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 多価イオン / 電子捕獲 / 多重励起状態 / オージェ過程 |
研究概要 |
高電離イオンと中性原子との低エネルギー衝突における多電子移行過程では、移行する電子は一般に高励起準位に捕獲されるため中間状態として多重励起状態が形成される。多重励起状態の安定化には光子やオージェ電子の放出を伴うので高温プラズマのエネルギーバランスや電荷分布に重要な役割を果たすことになる。しかし多重励起状態を理論的に扱うのが非常に困難であるためにその情報は現在のところ極めて少ない。本研究では多電子移行過程に対して、多価イオンの価数依存性と標的原子依存性を測定することによりこの過程の基礎的データを得ることを目的とした。 入射イオンには6価から26価に至るヨウ素の多価イオンを用い、希ガス原子(Ne、Ar、Kr、Xe)を標的とした。価数の変化した入射イオンを標的反跳イオンと同時計測しながらそれぞれの価数をも同時に分析するという方法を取ることによって、どれだけの電子が移行してその結果どのような崩壊過程をたどったかを決定できた。断面積と崩壊分岐比には顕著な標的依存性が見られた。 測定データを統一的に解釈するために古典的なover-barrierモデルを使った。低速度の高電離イオンが原子に近づくと、両者の間にあるポテンシャル障壁が下がってついには標的の電子が二つのイオンに共有されるようになる核間距離が小さくなるにつれて標的から次々に電子が乗り移っていく。このようなモデルを使って高電離イオンによる多電子捕獲の断面積を標的原子のイオン化ポテンシャルと多価イオンの価数の関数として表すと比較的単純なスケーリング則が得られた。全断面積だけでなく部分断面積もこの式でほぼきれいに表されることが分かった。
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