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CVD製膜における微小温度勾配が製膜速度物性に及ぼす効果

研究課題

研究課題/領域番号 06230205
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

霜垣 幸浩  東京大学, 工学部, 講師 (60192613)

研究分担者 江頭 靖幸  東京大学, 工学部, 助手 (70223633)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1994年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワード熱CVD / タングステンシリサイド / 温度勾配 / 気相反応 / 気相中間体 / 膜組成 / シミュレーション
研究概要

本研究の目的は、CVDプロセスにおいて基板近傍の微小な温度勾配が製膜速度および膜物性に及ぼす影響を検討することである。具体的な反応系としては今年度はWF_6およびSIH_4,Si_2H_6,SiH_2Cl_2を原料とするWSix(タングステンシリサイド)薄膜合成系を対象とした。WSix-CVDプロセスは前年度までの検討から、気相でのラジカル連鎖反応による活性なラジカル中間体の形成が反応の第一段階であることが分っており、このようにラジカル連鎖反応に支配されている系において、基板近傍に温度勾配が生じている基板加熱型反応器においてその温度勾配が気相反応にどのように影響を与えるかを考察することとした。また、反応系に種々のガスを添加することによって気相反応を制御する可能性についても検討を行った。
まず、反応機構がほぼ明らかとなっているWF_6/Si_2H_6系において、円管型反応器を用い、製膜速度分布および薄膜組成分布を観測した。反応器内のガスの流れ、温度分布などを流体解析ソフトウェア(Fluent)を用いて計算し、さらに気相および表面での反応を考慮したシミュレーションを行い、得られた実験結果との比較から、気相での反応速度定数を正確に求めることができた。この速度定数を用いて、基板加熱型反応器を想定したシミュレーションを行い、温度勾配が存在する場での反応過程の評価を行った。その結果、通常の基板加熱型反応器では、連鎖反応により生成した第1段階のラジカル種が主に製膜に寄与していることが分った。これは、基板近傍の温度勾配が大きいために、第2段階,第3段階のラジカル種は基板近傍でしか生成しないためである。今後、実際の基板加熱型装置でのデータと比較検討を行う予定である。
また、WF_6およびSiH_2Cl_2を原料とする反応系では、気相でのラジカル反応が遅く、高温での操業が必要である。また、反応の開始点が安定化しないため、プロセスとしての再現性に問題がある。そこで、SiH_4やSi_2H_6などのガスを添加し、反応の開始段階を制御することを試みた。その結果、通常は反応が起こりにくい低温度領域においても安定な薄膜形成が可能であり、膜組成なども問題のないことが分った。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Saito,et al.: "Gas Phase Chemistry Determing Silicon Contentsin CVD-WSix Proceescs" Proceedings of、Advanced Metallization for ULSI Applications in 1993. 473-479 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Shimogaki,et al.: "How to Control the Silicon Contents in the Chemically Vapor Deposited WSix films" Proceedings of Eleventn International VLSI Multileved In tercounection Conference. 496-498 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 霜垣,幸浩,他: "WSix-CVDプロセスの反応機構" 電子情報通信学会技術研究報告. 94. 25-30 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] T.Saito,et al.: "Deposition Chemistry of CVD-WSix Process from WF_6/SiH_<>Cl_2" Proceedings of Advanced Metalization for VLSI Applications in 1994. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 斎藤文靖,他: "WSix-CVDプロセスの反応機構-WF_6/SiH_4,WF_6/SiH_6反応系の比較" 電子情報通信学会論文誌. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 江頭靖幸,他: "WF_6/Si_2H_6によるWSixブランケットCVDのモデリングとシミュレーション" 電子情報通信学会論文誌. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2018-06-07  

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