研究課題/領域番号 |
06231202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山本 悟 東北大学, 工学部, 助教授 (90192799)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 数値流体力学 / 圧縮性流れ / 衝撃波 / 差分法 / 乱流 / 非定常流れ |
研究概要 |
衝撃波と渦を伴った非定常流れを数値解析するための効果的な数値スキームを開発した。この特徴は次のように説明できる。すなわち、衝撃波と渦を十分解像するために空間最大5次精度、時間最大2次精度の数値スキームを適用した。空間方向の差分は、MUSCL型TVDスキームがベースになっており、5次精度上流差分から導出された高次付加項が付け加えられ、最大5次精度に拡張される。この付加項は非常にコンパクトな形をしているので、既存の計算コードに容易に組み込むことができ、従来のTVDスキームより高次精度で、かつENOスキームよりも計算量が格段に少ない。また、時間方向には、従来から用いていた近似因子化法を、Newton反復法とCrank-Nicholson法を適用することで最大2次精度に拡張された。これら空間・時間いずれも高次精度でかつ安定な数値スキームを用いることで、圧縮性流れの中でも最も複雑である衝撃波と渦が干渉する非定常流れが非常に鮮明されている。今年度は、具体的な流れをいくつか計算し、興味ある結果を得たので以下に簡単に説明する。 (1)高迎角翼周りの非定常衝撃波/渦干渉流れ 後流域も含めて高迎角の翼周りの流れを解くために、主流域と物体周りにそれぞれ独立した計算格子を形成する重合格子を用いて流れを計算した。その結果、翼負圧面では大きな剥離が生じ、そこから発生した大規模な渦が衝撃波と干渉して、周期的に後流域に流れていく様子が鮮明に観察された。その渦構造には明らかに超音速域が存在していることも分かった。 (2)遷音速翼列流れの非定常衝撃波/渦干渉流れ 2次元と3次元の遷音速タービンの翼列を通る流れが計算された。2次元の計算では複数流路が同時に解かれ、翼後縁から発生する衝撃波が各翼からの複数の後流れと干渉し、極めて複雑な流れが形成されることが分かった。また、3次元の計算では、翼後縁から2次渦を伴った渦が発生し、これらも衝撃波と干渉して周期的な大規模渦となり流れ去る様子が得られた。 上記(1)(2)は最も典型的な例であり、これ以外にも、二相流を仮定した蒸気タービン翼列流れ、極超音速衝撃波干渉流れの計算にも適用し、いくつかの非常に興味深い結果を得ている。これらは十分な結果の解析ののち国内外の会議等で発表する予定である。
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