研究概要 |
確率文脈自由文法において、真値に確率収束するような確率パラメタの推定法consisteutなパラメタ推定法--を理論的に確立することが,本研究の一つの目的である.cousistentなパラメタ推定法は,我々の推測によれば,すべての構文木の生起確率の総和が1になる健全(sonsistent)な確率文法でないと構成困難である.確率文脈自由方法の健全性については,BoothとThompsonにより十分条件が与えられているが,(1)必要十分条件ではない,(2)不健全な文法において,構文木の生起確率の総和を計算する方法があたえれていない,など不十分なものであった. 本年度の研究では,以下の4項目の研究成果を得て,健全・不健全性に関する大方の問題を解決した. (1)構文木の生起確率の総和に関する方程式(確率特性方程式)を導入した. (2)確率特性方程式の最小解が構文木の生起確率の総和に等しいことを示した. (3)最小解を具体的に求めるための漸化式を提示した. (4)ill formedでない(無駄な非終端記号を含まない)確率正規文法は健全であることを示した.
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