研究課題/領域番号 |
06234212
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 会津大学 |
研究代表者 |
佐川 弘幸 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (50178589)
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研究分担者 |
滝川 昇 東北大学, 理学部, 助教授 (00125600)
本間 道雄 会津大学, コンピュータ理工学部, 講師 (40264569)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | かさ原子核 / クーロン分解反応 / β崩壊 / Gamow-Teller状態 |
研究概要 |
1 かさ原子核の柔らかい励起状態の崩壊 ゆるく束縛された中性子を持つ^<11>Liや^<11>Be等の双極子励起は他の安定した原子核とは違って、しきい値付近に大きな遷移確率を持つことが実験的に確認された。この原因は我々の研究からも明らかにされたように、ゆるく束縛されたかさ中性子の波動関数が散乱状態へ励起されたことによるしきい値付近の異常と考えられている。このような励起モードは共鳴状態に比べ極端に寿命が短い特徴がある。この柔らかい双極子励起により、かさ原子核と重い原子核の反応は大きなクーロン分解反応断面積を持つ。分解後のfragmentの再加速は励起状態の寿命に非常に敏感であることが知られており、fragmentの散乱機構を明らかにするために、その崩壊確率の時間依存性を明らかにした。また、双極子型以外の柔らかい多重極励起も我々の計算等で予言されているが、その実験的検証の可能性をアイコナ-ル模型を用いて検討した。 2 Drip Line近傍の原子核のβ崩壊 中性子過剰核及び陽子過剰核のβ崩壊の研究は実験的にも理論的にも多くの未知の問題を含む研究領域である。我々は軽い中性子過剰核や陽子過剰核のβ崩壊をHF+RPAの方法で研究し、安定核ではIsobaric Analogue State(IAS)状態より励起エネルギーが高い巨大Gamow-Teller状態が、Drip Line近傍核ではIASより低いエネルギーに発生することを示した。これは原子核の安定線上より大きくはなれた原子核では、陽子と中性子のFermiエネルギーに大きな差が出てくることに起因する。これらの研究は宇宙物理や太陽中性微子の測定にも関連がありその意義を検討した。
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