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金属酵素の反応機構解析の簡易化

研究課題

研究課題/領域番号 06235213
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関島根大学

研究代表者

濱田 賢作  島根大学, 理学部, 助教授 (30180938)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードX線結晶構造解析 / セラチアプロテアーゼ / 亜鉛金属プロテアーゼ / X線異常分散 / カルシウムイオン / シンクロトロン
研究概要

セラチア菌からの分泌されるセラチアプロテアーゼは,抗炎症性などの薬理作用を持つ亜鉛金属蛋白質分解酵素である。触媒活性部位の亜鉛からの異常分散効果を利用するX線構造解析により,申請者らは立体構造を明らかにしていたが,さらに2.0Å分解能で構造の精密化を行った。その結果,亜鉛イオンはC末端ドメインの大きく,深い溝の底の位置しており,His176,HiS180,HiS186,Tyr216それに水分子が歪んだ三方両錐型で結合していた。その水分子はGlu177と水素結合していた。
X線結晶構造解析に利用する波長領域では,CaのX線異常分散効果は非常に小さいために利用されていなかったが,高エネルギー物理学研究所放射光施設にて,波長1.283Åで測定した回折強度データのバイフット差フリエ-合成を行うことで容易にできるようにし,セラチアプロテアーゼには少なくとも4つのCa^<2+>が結合していることを明らかにした。これにより,セラチアプロテ-ゼで初めて見いだされβ-シートコイルと名付けられたまったく新規なモチーフ構造の形成にCa^<2+>イオンが不可欠であることを明らかにした。また,Caからの異常分散効果が大きな波長1.500Åでも,既に回折強度を測定を行い,解析は現在進行中である。
セラチアプロテアーゼ結晶から亜鉛金属を除いたアポ酵素結晶は10mM_EDTAを含む35%飽和硫酸アンモニウム溶液(pH5.2)に4℃,6日間侵漬することで調製でき,これを2mM_MnCl_2を含む35%飽和硫酸アンモニウム溶液に2日間侵漬することでハロ酵素に変換できた。しかし,この調製では,大量の結晶がいること,長時間の保存に適さないことが判明した。そこで,溶液状態でハロ酵素に変換する方法を確立し,現在結晶化を試みている。
なお,結晶化は本研究費で購入した恒温装置の使用で,安定して作成,保存ができるようになった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 濱田 賢作: "新規βシートコイル構造をもつセラチアプロテアーゼの構造" 日本結晶学会誌. 36. 327-332 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Kensaku HAMADA 他5名: "Structure Determination of Protein with CA^<2+>Ion Cofactors by Use of Anomalous Dispersion" Photon Factory Activity Report. 12(印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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