研究課題/領域番号 |
06236217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
梅野 正隆 大阪大学, 工学部, 教授 (50029071)
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研究分担者 |
田川 雅人 大阪大学, 工学部, 助手 (10216806)
大前 伸夫 大阪大学, 工学部, 助教授 (60029345)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | エキソ電子放射 / タングステンチップ / トンネル効果 / 仕事関数 / 電子放射像 / 画像処理 |
研究概要 |
FSEE像と吸着ガスの関係を調べるため、主にWについてFSEEの精密な測定を行った。その結果WのFSEEもAlと同様トラップ準位からのトンネル効果によること、エキソトラップの形成にはガスの物理吸着が主に寄与すること、さらにエキソトラップの密度はWの表面原子密度と同程度であることが結論され、今後STM-STSにおける影響についての検討が必要となる。WではAlに較べ3桁以上強いFSEEが観測されるが、同時に3倍以上強いFEが重畳するので、エミッション像から画像処理により両者を分離してFSEE像を得た。FSEE像の解析からは、FSEEもFEと同様に{111}近くの仕事関数の低い面で生じることが認められた。さらにFIM像との対比から、粒界等の格子欠陥の位置で強いエキソエミッションが生じることが分かり、欠陥起因のエキソ放射機構を直接確めることができた。FIMにより清浄表面を確認した後、N_2およびO_2吸着によるFSEE像とFE像の変化を調べたところ、ガス吸着により仕事関数の増加する結晶面からの放射は両者とも減少することが分かった。このことは2過程モデルにおいて、励起確率とトンネル透過係数の何れもが仕事関数の増加と共に減少することから説明された。
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