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希薄衝撃波としての発泡波の数値解析

研究課題

研究課題/領域番号 06237207
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関金沢大学

研究代表者

寅丸 敦志  金沢大学, 理学部, 助手 (50202205)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード発泡 / 等エントロピー曲線 / 希薄衝撃波
研究概要

本研究では、熱力学的議論と発泡のカイネティックスについての数値実験の結果から、気泡の核形成や液体の破砕が一種の希薄衝撃波として伝播することがわかった。衝撃波(圧力不連続)の存在条件は、熱力学の第二法則によって決まる。その結果、等エントロピー曲線の曲率の正負によって、圧縮衝撃波が存在するか希薄衝撃波が存在するかが決まる。発泡する流体では、液体と気体との間の力学的および化学的平衡があらゆる時点で保たれている場合(平衡等エントロピー曲線)とそうでない場合(非平衡等エントロピー曲線)の、ふたつの等エントロピー曲線が考えられる。そのうち、平衡等エントロピー曲線はいたるところ正の曲率を持つ。カイネティック(または非平衡)等エントロピー曲線の場合、気泡の核形成のカイネティックな効果による場合と気泡の成長のカイネティックな効果による場合のふたつの場合が考えられる。核形成のカイネティックな効果によって起こる場合では、圧力の減少に伴って、過飽和度は増加していくが、表面エネルギーのため均質核形成が起こらない準安定な状態が存在する。さらに圧力が減少し、過飽和度が十分大きくなると、いっきに核形成が起こり、それに伴って、気体の体積も急激に増加する。気泡の核形成に関係して生ずる等エントロピー曲線の負曲率部分では、圧力が減少し体積が増加する際に、衝撃波が生じる。これは核形成波とでも呼ぶべきものである。成長のカイネティックな効果は、圧力の減少に伴う気泡の膨張が液体の粘(弾)性によって抑えられる場合に発生する。珪酸塩メルトの粘性率は、溶け込んでいるガス成分(水)の濃度が大きいほど小さくなる。また。水の濃度がある値以下になるとガラス転移が起こり、弾性体(粘性率無限大として振る舞う。この様な粘性律速の気泡成長に関係して生じる等エントロピー曲線の負曲率部分によって起こる希薄衝撃波は、破砕波とでも呼ぶべきものである。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.TORAMARU: "Numerical study of nucleation and growth of bubbles in viscous magnras" Journal of Geophysical Research. 100. 1913-1931 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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