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リポ蛋白質の超分子構造と機能

研究課題

研究課題/領域番号 06240210
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

二木 鋭雄  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20011033)

研究分担者 野口 範子  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (40198578)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード低比重リポ蛋白質 / LDL / 酸化変性 / 動脈硬化 / 抗酸化物 / ビタミンE / アポ蛋白 / 脂質過酸化物
研究概要

LDLは,コレステロールエステル(CE)とトリグリセリド(TG)から成る核を,主としてホスファチジルコリン(PC)とコレステロールから成る一枚膜が外からとり囲んでおり,さらに分子量55万のアポタンパクB-100が全体をとりまくという,特徴ある超分子複合体である.ラジカルの攻撃を受け,酸化されるのは主としてPCとCEに含まれる高度不飽和脂肪酸部位である.興味深いことに,PCとCEの相対的酸化反応性が環境に大きく依存することを見出した.すなわちLDL中ではCEがPCよりも酸化されやすいこと、同じものでもt-ブチルアルコール中ではPCとCEが同程度酸化されやすくなり、一方ヘキサン中ではPCだけが圧倒的に酸化されることを認めた.
LDLの構造と反応性,その場での抗酸化物の作用機序を明かにするために,ドキシルステアリン酸をスピンプローブとしてLDL内にとりこませ,そのドキシル基の位置を変えることにより,LDL内の流動性,反応性を検討した.また,ドキシルステアリン酸のコレステロールエステルを合成し,コレステロールエステル転移蛋白(CETP)を用いてLDL内にとりこませ,同様の検討を行った.その結果,LDLの表層は流動性が低く,内部に入るほど流動性が高くなること,中心の核の流動性が大きいことが分かった.ドキシル基のニトロキシドはアスコルビン酸(ビタミンC)により速やかに還元されるが,LDLの内部に入るほど,水層のアスコルビン酸による還元速度が遅くなることを明らかにした.これはビタミンCとEによる相乗効果と関連して重要である.
LDLの酸化反応が連鎖的に進行し、CEとPCのヒドロペルオキシドを主生成物として与えることを確認した.アポ蛋白B-100の酸化に伴い、開裂による低分子化と橋かけ反応による高分子化が同時に進行するとともに、負負荷が増加していくことを確認した.そして重要なことは、それにつれてマクロファージによるとりこみも増加した.

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] M.Iwatsuki: "Effects of solvents and media on the antioxidant activity of α-tocopheol" Biochim.Biophys.Acta. 1200. 19-26 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Yoshoda: "Interaction of α-tocopheol with copper and its effect on lipid peroxidation" Biochim.Biophys.Acta. 1200. 85-92 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] N.Noquchi: "Effects of ebselen and probucol on oxidative modification of lipid and protein of low density lipoprotein induced by free radicals" Biochim.Biophys.Acta. 1213. 176-182 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Tsujino: "Antioxidant effects of Dihydro-γ-pyronyltriterpenoid saponin(Chromosaponin I)" Biosci.Biotech.Biochim.58. 1731-1732 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Yoshida: "Free radical-mediated oxidations of lipids induced by hemoglobin in aqueous dispersions" Biochim.Biophys.Acta. 1201. 165-172 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] N.Noguchi: "Action of curcumin as an antioxidant against lipid peroxidation" J.Jpn.Oil Chem.Soc.43. 1045-1051 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 二木鋭雄: "抗酸化物質-フリーラジカルと生体防御" 学会出版センター, 360 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 二木鋭雄: "活性酸素実験プロトコール" 秀潤社, 336 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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