研究課題/領域番号 |
06240236
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤原 英明 大阪大学, 薬学部, 教授 (90107102)
|
研究分担者 |
高木 達也 大阪大学, 遺伝情報実験施設, 講師 (80144517)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 金属イオン / 膜透過速度 / イオノホア / 液晶NMR法 / 二次元NMR法 / コンホメーション |
研究概要 |
1)Naイオンの脂質二分子膜透過速度定数及びその活性化パラメーターを,^<23>NaNMRにより測定し、キャリヤ-型であるMonensinとLasalocid Aの結果をチャネル型であるGramicidin A,Amphotericin B,Nystatinなどの結果と比較した。 チャネル型でポリエン系のイオノホアであるAmphotericin BとNystatinでは透過の活性化エンタルピーは負であり、温度上昇とともに透過速度は抑制されることが分かった。これは温度が上がると膜流動性が上がり、チャネル形成が膜構成分子(コレステロールを含む)の熱運動により撹乱されるためと解釈された。しかし、同じチャネル型であるがペプチド系イオノホアであるGramicidin Aでは、透過の活性化エンタルピーは正となり、この分子がそれ自身で強い自己会合体を形成しチャネルが膜流動性の影響をあまり受けないことが原因と考えられた。 2)イオノホアの膜中のコンホメーションがどのようであるかは非常に興味ある情報である。これを得るための方法論を検討する目的も兼ねて、固体高分解能NMRに用いられるMagic Angle Spinning(MAS)法を液晶NMR法に導入することとした。今回の研究では、溶媒として^1H信号を与えないフッ素化液晶を膜モデルとして用い、またスペクトルの簡単化のためにjust-Magic-Angleでの試料回転を行い、二次元roesyスペクトルから構造情報を得た。用いた試料はLasalocid Aである。roesyスペクトルから得られた拘束条件を用いることにより、首尾良くコンホメーションを決定することが出来た。この液晶相中のコンホメーションは、高温の等方相中のそれと同じく疑似環状であるが、それに比べて、平面的に広がっており、液晶の配向場の効果が示唆された。
|